ぐだぐだ、だらだらで、つねにものたりなく感じていた、オカルト小説の小説としての形に、はじめてきっちりしたしたものをしめしてくれた小説。
というと堅苦しいけれど、語り口としてはジュニア向け小説で、とてもよみやすいです。
高校が舞台で、その学校にはサヨコ伝説があり、2年にいちど、だれかがサヨコになり、ある指名をはたす。だれがサヨコなのかだれにもしられてはいけない。サヨコは卒業の日、一年生のだれかを選び、ひそかに指名をする。
今年のサヨコはだれなのか、サヨコとはもともとなんだったのか。
ミステリーの手法がつかわれます。
この謎解きの構造の閉じ方もオカルト的で、ミステリーをのぞむひとには結末がものたりなくなるかもしれませんが、オカルト小説として読みはじめた自分には、そこにこそ、なにか得体の知れないものがすっと立ちあがるのがみえ、すばらしいと思いました。論理に幽霊があらわれるなんて魅力的ではありませんか。
六番目の小夜子
恩田陸
新潮文庫 514円

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