愛の平等(トリコロール 白の愛)
カロルは妻ドミニクに訴訟をおこされ離婚させられてしまう。理由はセックスができないから。ドミニクはもうカロルを愛してないという。まだ強く愛していることを確かめにいくが、冷たくあしらわれるだけだった。カードも無効にされ、カロルは一文無しになった。
地下鉄の通路で物乞いをして暮らそうとしたとき、母国を同じくする男と出会う。カロルはトランクのなかにかくれ、故郷ポーランドへ密航するのであった。
カロルは故郷で大金を手にする。会社をひらき、成功もした。それでもまだドミニクのことが忘れられなかった。電話をしてみても、しかしすぐに切られてしまう。愛はあいかわらずカロルからの一方的なものだった。おなじだけの愛を彼女に抱かせることができるのだろうか。
テーマ自体を映画全体で追求している感じはなく、ラストでカロルとドミニクの結論にいたる、その間のストーリーはテーマと直接の関係がありません。
似たところがあるとすれば、〈かけひき〉がくりかえされること。カロルは密航の手伝いをしてもらう男に地下鉄の通路で死にたがっている男の殺害をたのまれるのですが、それはあとで実行にうつされます。また、大金を手に入れるときも寝ているふりをしてとっておきのネタを盗み聞き、抜け駆けする。もちろん、それがばれることをみこして、あいてに高額で買い取らせます。こうしたかけひきのくりかえしはさいごに、カロルのことを無視しつづけるドミニクをよびだす作戦へとつながります。この作戦が実行されるまえにドミニクはポーランドへ入国していることがあとでわかります。このへんの仕掛けがうまいですね。





