2005年5月30日

ミリオンダラー・ベイビー

クリント・イーストウッド演じるフランキーはボクシングジムのオーナー兼トレーナー。モーガン・フリーマン演じるスクラップは、彼のジムに住みこみで働き、雑用を一手にひきうけています。元ボクサーでフランキーとはそのときからのつきあいがあります。この映画の語り手でもあります。ヒラリー・スワンク演じるマギーは、フランキーのトレーナーとしての才能に惚れ、彼に自分のトレーナーになってほしいとたのみこみます。

マギーはボクサーの才能を開花させて勝ちすすみます。そこまでがストーリーの前半、こんな展開になるとは思っていなかった後半は、師弟として、親子のような愛情をはぐくんできたこれまでが試される試練が待ち受けています。

語りすぎず、ひかえめに、しかし目をそらさないのは、イーストウッド監督の前作「ミスティック・リバー」と同様に、半数の観客からは、まちがった選択といわれてしまうだろうこともあえて描きます。そうすることで、できごとは映画の中だけ終わらないものになっていきます。

2005年5月23日

アーカイブファイルのアイコン

アーカイブファイルのアイコンを物色しています。

前のパソコンで使っていたアイコンがなくなってしまったので、おなじものをと思ったのですが、みつからず、あきらめてあらたに好みのものをさがしています。
LZH、ZIPなど種類がみわけられるものがいいです。
(よく考えるとみわけられなくても問題ないのですが)。
もちろん、きれいなもの。

かわいい系、淡い色系はみつかるのですが、自分の好みのエッジがきりっとしたものはありません。
ピシッとしてなきゃだめです。

とりあえず、アーカイブ用ではないのですが、きれいな立方体アイコンがあったので、それで代用しています。

Surviveplus.net
http://surviveplus.net/
SHIN-ICHI(しんいち)さんのアイコンです。

icon20050523.png
これでもう、かなりきれいですけれども。

新しいパソコンが買ってすぐにおかしくなっちゃたら

こっちがおかしくなります。

今月の初めは新しいパソコンがいきなりトラブってまいりました。
ハードディスクがふいに認識されなくなる、起動しなくなるし、ファイルは壊れるし、あー、これはもうどうしようもないなーとあきらめそうになりましたが、原因を探りながら、このあいだぶじ復旧。

続きを読む "新しいパソコンが買ってすぐにおかしくなっちゃたら"

2005年5月22日

ザ・インタープリター

国連の会議場の同時通訳であるシルヴィア(ニコール・キッドマン)は、偶然、暗殺を企てるものたちの声を聴いてしまう。要人警護を業務とするシークレットサービスのケラー(ショーン・ペン)は、シルヴィア自身もなにかを隠していることを知る。
公式サイト

場面のもりあげがうまく、シークレットサービスがべつべつに尾行していた3人がおなじバスにのりこむシーンの緊迫感たらこたえられません。

シリアスなドラマなのだからか、たいくつそうにされていた奥さまもいました。旦那はおもしろかったねと話しかけ、奥様はやっとおわったって感じ。

私は好きです。満足しました。

2005年5月21日

クロッカーズ

B0009EP0A2.01.MZZZZZZZ.jpg仲間といっしょに公園でドラッグを売る青年ストライクは、この地域のボス、ロドニーに殺しの仕事をもちかけられる。あいてはロドニー配下の売人のひとりで、始末すればその地位はストライクが引き継ぐことになる。殺人の翌日、ストライクの兄が犯人として警察に自首した。

麻薬社会を描いたなかなかの傑作。

組織のボス、ロドニーが、ドラッグに手をだすな、ドラッグに手をだしたら地獄がはじまる、墓にはいるまで終わらない地獄がはじまる、とストライクに警告する場面がありますが、じっさいに薬をやらなくても地獄にはまっていることがわかります。
他人はけっきょく利用するだけのもの。使い捨てです。命があまりにも軽い。
しかも、ドラッグビジネスが浸透した社会では、正しく生きる方がむずかしい。悪がかっこいい世界です。

ストーリーは、ストライクの兄はストライクをかばって自首したのではないか、で進行していきます。
ハーヴェイ・カイテル演じる殺人課の刑事は、とてもかっこいい。ただ、登場シーンはちょっとくだけすぎていて、それ以後のキャラとあわなくなっているような気がします。

"クロッカーズ"
監督 スパイク・リー
出演 メキ・ファイファー, ハーヴェイ・カイテル ほか
1000円
Amazonアソシエイト

2005年5月15日

外交べたじゃな〜い(幕末外交と開国)

4480061533.09.MZZZZZZZ.jpg幕末、とつぜん黒い船が江戸の海にあらわれた。たくさんの大砲をそなえた巨大な船であった。それはアメリカの蒸気船で、幕府に開国を迫りにきたのだった。幕府はアメリカの圧倒的な軍事力におそれおなし開国を承諾した。

……と、されておりますが、実際はどうだったのかを日米両方にのこる資料をもとに日米和親条約を検証してみたのが、この本です。

日本は外交が昔からへただとよくききますが、そういうひとtに具体的にはどれがへたなのかきいてみると、幕末の外交がまっさきにあがってきます。
しかし、この本のあとがきによると、幕府の外交を悪くいわれるのは、明治政府のせいであるらしい。前の政権を悪くいって、自分たちを正当化するという手ですね。実際には悪くない。不当な評価であるというのがこの本の結論です。

当時のアメリカの状況、全権を委任された司令官ペリーのおかれた立場、日本の状況、そして世界情勢など、歴史の教科書でも歴史物のテレビ番組でもほとんどふれられてこなかったことがわかって、かなりたのしく読めます。
交渉のやりとりも、かなりくわしく資料がのこっていたようで、くわしく再現されています。

外交べたどころか、インド・インドシナはすでに西欧の植民地、中国は攻められて賠償金を払い、領土(香港)をあけわたすといった状況で、交渉でかなりの対等性を築いたのは、当時のアジアとしては画期的です。

失敗は、その後の内政なのでしょう。攘夷派と開国派が争う、内乱へと発展していきました。

"幕末外交と開国"
加藤祐三
ちくま新書
777円
Amazonアソシエイト

キングダム・オブ・ヘブン

キングダム・オブ・ヘブン」をみてきました。

予告をみて、うーん、おもしろくなさそうと思ってましたが、いやいや、よかったです。

十字軍をモチーフにした作品です。エルサレムを守る十字軍と奪還をねらうイスラム軍。剣に鎧、そして弓。「ロード・オブ・ザ・リングス」でもみられたシチュエーション。「トロイ」「キング・アーサー」などもそうですよね。それらを超える映像をみせてくれます。この迫力たまりません。

映像美を誇るリドリー・スコット監督ですが、たくさんのひとがいりみだれたシーンを撮るのがまたうまく、小規模な戦闘の混乱した熱狂から、何千何万の兵が対峙(たいじ)する戦場の威圧感まで、みごとに描ききっています。

予告編でみられた恋愛要素はいがいとシンプル。でもむりなくからめていると思います。

十字軍なので宗教的な要素も多分にあり、おもに信仰のあり方について言及されます。
宗教もまた、よくもつかわれるし、わるくもつかわれます。やっぱり、信仰を持っただけで正しく生きられるというわけではありません。

2005年5月 8日

万引きする人、こんにちは

4789301273.09.MZZZZZZZ.jpeg万引きの防止、犯人を捕まえることを仕事にしているひとたちによる万引き対策に役立つ本。体験談も数多くおさめられています。

最近は、新古書店ができ、発売されたばかりのコミック、写真集が高く買い取られるようになり、DVDなど換金率の高い商品もでてきたため、お金を稼ぐ目的の万引きが多くなったのだそうです。未成年者の犯罪第1位なのはかわらず、しかも万引きした品物が簡単にお金に換えられるため常習になるものが多いようです。きびしく対処しないと減らないでしょう。

お店を持っているひとが自分と従業員の教育のために購入するのが一般的、そうじゃないひとはべつに買わなくても図書館で借りて読むのがいいと思いますが、子どもがいるひとは買って家のなかのめだつところにおいておくと教育になるんじゃないかなと思います。

"万引きする人、こんにちわ"
万引き対策研究会
創土社
1785円
Amazonアソシエイト

(この本の欠点は、文章レイアウトがやぼったいことです。昔の本はけっこうこういうめりはりのないデザインの本が多かった。)

2005年5月 2日

オレンジ党、海へ

4835441338.09.MZZZZZZZ.jpegオレンジ党の少年少女たちの活躍を描く三つの魔法シリーズの3、最終巻です。

ふしぎなできごとがたくさん起こります。書き方がいちばんおもしろい巻です。
現実的なことと幻想的なことの境界線をいったりきたり、しらずしらず境目をとおりぬけるとき意識がクラッときます。快感です。

ふしぎなことがたくさん起こって収拾がつかなくなってバカっぽくなる幻想小説もあるけれど、そうならずリアリティを感じるのはどうしてなんだろう?
その秘訣(ひけつ)を自分のものにしたい。

"オレンジ党、海へ"
天沢退二郎
ブッキング
2835円
Amazonアソシエイト

僕の見た「大日本帝国」

4795843023.09.MZZZZZZZ.jpeg話題になっていた『僕の見た「大日本帝国」』を読みました。

大日本帝国であったころの日本がのこした足跡を実際に目で見て感じた旅行記です。

著者は、戦争がどれだけ悲惨で日本がどれだけひどいことをしたかのみを教えられてきた典型的な戦後の日本人で、海外を旅することを趣味としてきたが、外国の人々が自分の国を雄弁に語るのにたいして自分は自分の国をなにも知らないなと、日本を知る旅の手はじめとして東京から北海道までスクーターで縦断したとき、単純に国境を越えて北へ行ってみたいと思い、サハリン(樺太。北海道の上にあるおっきい島)へと足をのばし、そこでみた鳥居がこの旅のきっかけになったそうです。

ただ侵略という言葉だけではないものがそこにはあって、日本が統治していた時代を生きてきたひとの言葉は、反日であればたしかにもっともな怒りだと思い頭を下げ、親日であれば悪いことだけをしてきたわけじゃなかったんだと誇らしい気持ちになります。

旅の終わりで、著者は、靖国神社にお参りにいきます。それは旅先でたくさんの神社のあとをみてきたからでしょう。
たしかに国家神道として国の政策で推し進められた宗教ではありましたが、やっぱり、素朴に当時の日本人の心のよりどころであったことを実感したからだと思います。
靖国へお参りにいくのは、あの戦争を反省してないからではないよね。


自分たちが足跡をのこすなら、ぜったい戦争じゃないかたちで、そして、いいことをして尊敬されるように足跡をのこしていきたいよね、そう思いました。

"僕の見た「大日本帝国」"
西牟田靖
株式会社情報センター出版局
1680円
Amazonアソシエイト