2005年6月14日

「心理テスト」はウソでした。

4822244466.01.MZZZZZZZ.jpg心理テストの研究・開発をしている著者が、世間一般に広く使われている「心理テスト」を批判した本です。俎上に載せられるのは「血液型性格判断」「ロールシャッハ・テスト」「YG検査・MG検査」「内田クレペリン検査」。どのテストも、これは「統計的に正しい」んだ科学的根拠があるんだと主張しているけれど、調べてみると統計的に正しくなかった(ものによってはそれ以前の問題だった)というのが結論です。

そのほか、根拠がないでたらめなはずの心理テストが、自分の性格を当てていると思ってしまう原因について「バーナム効果」というのをとりあげています。バーナムというアメリカのインチキ見せ物で大もうけした興行師の名まえからきているもので、当たる確率の高い答えを(複数)だして、当たってる当たってると思わせてしまうトリックのことです。実際に、バーナム効果が発生するような答えをひとつだけ用意して偽の性格判断テストしてその全員に同じものを配るとほぼ全員がかなり当たっていると感じたそうです。おなじ内容なのに、みんな自分のことをうまくいい当てていると思ったわけです。
「自分のことが書いてある」と信じさせてしまう、このバーナム効果はなかなかおもしろい(かつ危険な)テクニックだと思います。

この本の欠点としては、ざっくりと書かれていて、なにかの入門書を読んだようなものたりなさがありました。序盤、ちょっと専門的な考え方がでてきてわかりにくいところがありました。たぶん、一般むけに書こうとした試行錯誤した部分なのでしょう。後にいくほど読みやすくわかりやすくなります。

"「心理テスト」はウソでした。"
村上宣寛
日経BP社
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