2005年9月19日

大東亜戦争の真実—東條英機宣誓供述書

4898310834.01._PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg開戦時に総理大臣であった東條英機が、極東国際軍事裁判(東京裁判)にでたときに作られた宣誓供述書です。

これまで東條英機は日本を戦争に引きずりこんだ張本人として語られ、悪人のイメージが強かったのですが、読んでみると、世の中で語られている人物像とちがっていると感じました。また戦争へといたる道筋も、これまで聞いてきたこととちがっていました。

当時の世界情勢は、アメリカが機械化によって工業、農業ともに急成長をとげるが、生産過剰となり、世界恐慌をひきおこし、欧米列強は、自分の国と自分の植民地だけで経済のやりくりをするブロック経済をおしすすめました。石油や鉄などの資源や食料、つくった製品の販売も、自分の枠の中だけ。他の国に売るとしても高い関税をかけ、数量も制限していました。植民地を持っていない国は、いきなり世界から手を切られたわけです。

日本も資源不足におちいり、地下資源の豊富な南方地域との断絶をおそれ、ベトナム(当時はフランス領インドシナ)のサイゴンへ軍隊を進駐(フランスとの交渉済み)するが、アメリカはこれを嫌い、在米日本資産凍結、石油全面禁輸をうちだします。他国もそれにならったため、日本は追いつめられます。アメリカとの交渉は、アメリカがまったくゆずらず強硬路線をつらぬきました。

結果的に日本は戦争を選んだわけですが、なにがなんでも戦争、なにがなんでも領土獲得ではなかったわけです。社会問題が語られるとき、よく「持てる者と持たざる者」の話がでてきますが、日本は持たざる者でした。戦争をしなければならなかった理由がありました(そのために他国を侵略してもよかったかはべつです)。

宣誓供述書は、被告の言い分にすぎない面もありますが、かといって無視していいものではありません。図書館ででも借りて、とりあえず一度は目を通しておくことをおすすめします。

"大東亜戦争の真実—東条英機宣誓供述書"
東條英機(東條由布子 編)
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