2005年12月17日

パリ左岸のピアノ工房

4105900277.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpgパリに住むことになった著者は子供を幼稚園に送り迎えする道すじに一軒のちょっとふしぎなたたずまいの店をみつけていた。ウインドウには"デフォルジュ・ピアノ—工具と部品"とあり、ウインドウのなかには赤いフェルトのしかれた棚があって工具と部品が無造作に置かれている。ときどき小型トラックでピアノが運び込まれているのをみる。著者は少年のころピアノを習っていて、いまやっとひとところに落ちついた生活ができたこともあって、ピアノの購入を考えるようになっていた。思いきって店にはいってみると年配のがっしりした体格の男がでてきた。商人的な笑みをうかべてはいるもののていよく追いかえされてしまった。どうやら自分がよそ者のアメリカ人だかららしい。

童話や幻想文学にでてくる"魔法のお店"のような雰囲気であらわれるピアノショップ。著者はなんども店に通い、たまたま主人ではなく若い方の職人と出会い、もう一悶着ありますが、ようやく店の奥に通されるようになります。ちょっとしたホールのような部屋には解体された何十台ものピアノが所狭しとならべられていました。そこでは古いピアノが修理され売られていたのでした。

そして念願のピアノを手に入れるまでのエピソード、手に入れてからのエピソード、またピアノを習いたいけれど子供のころみたいなレッスンは勘弁してほしいしどうしようと、ピアノにまつわるお話がたくさんつまっています。

ピアノをならっていたひとはまたピアノがひきたくなるそうです。自分は、ふたたび読みかえした今回も、ピアノ職人になりたくなりました。

"パリ左岸のピアノ工房"
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