2006年4月30日

ニュー・ワールド

 「天国の日々」「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリック監督の作品です。

 うおー、やっぱ、すげー。が率直な感想。

 テレンス・マリック監督の映画は、映像だけでも持つ美しさをほこります。スタンリー・キューブリック監督とおなじ感じです。映像は美しいけれども、ストーリーは弱いといわれがちなるのも共通しています。ふたりとも、あまり凝らないシンプルな、しかもどこにでもあるストーリーを採用します。

 この「ニュー・ワールド」はポカホンタスを題材にしています。ポカホンタスは、アメリカ先住民族(インディアン)の大部族の酋長の娘で、英国からの入植者と結婚し、やがて海を渡って英国本国で国王に謁見したことがきっかけになって国際的な有名人となりました。ディズニーのアニメになったこともあります(わたしはそれはまだみていないのでざんねんながら比較はできません)。

 この映画では、部族にとらわれて殺されそうになっていたジョン・スミスをポカホンタスが助け、ふたりは恋に落ちる。しかしスミスはポカホンタスを置いて他へいってしまい、失意の底に沈む彼女をささえたジョン・ロルフと結婚するのですが、ポカホンタスの心はまたスミスに向いている、という典型的なロマンスの形式で進んでいきます。

 しかし、ストーリーだけを聞くのと実際にこの映画を観るのとでは心にのこるものはだいぶちがってきます。物語るもの以外に、映像によって観客自身が体験するものがあるのです。ことばにはならない、感じるしかないものがあるわけです。ここが映像が美しいだけになってしまう監督と、テレンス・マリック、スタンリー・キューブリック両監督とのちがいだと思います。
 ただ、感性的になってしまうので、合わないひとにはまったくだめな映画で、映像は美しいけれど、つまらない、というふうになってしまいますね。

 それから、ポカホンタス役のクオリアンカ・キルヒャーが陽気に笑いながら子どものように無邪気にうごきまわるところがすごくかわいくて魅力ありました。こっちもつられて笑顔になります。

 →「ニュー・ワールド」公式サイト

2006年4月28日

Microsoft Visual Studio 2005 を買いました

 Visual Studio 2005 Standard をオークションで購入。新品未開封で2万円でした。  といってるまに、Visual Studio 2005 の Express Edition が無期限に無料提供されることになって、がっくり。Microsoftのサイトをのぞいてみると、趣味で使うぶんにはExpress Editionで充分なんですよね。まあ、そこそこよい買い物と思っていたら、無駄遣いでした。  Windowsでプログラミングといっても、最初、なにしてよいのかさっぱりわかりません。ずっとまえにつかっていた古いパソコン(DOS)では、C言語で小さなプログラムをつくって遊んでいたので、アルゴリズムはわかりますが、しなくちゃいけない初期設定やら、ウィンドウを表示させたり、画像を表示させたりする方法がわかりません。とりあえず古書で「Visual Basic.NET ゲーム作成教科書」(片山幸雄 著/工学社)というのを購入。趣味で作るんだったら、やっぱ、おもちゃを作る方が意欲がわきます。  ちなみに、アルゴリズムというのは、料理でたとえるとなにをどうつくるか、その手順のことです。この材料で、いま食べたいものをつくるには、焼くのか、煮るのか、炒めるのか。そんなふうなことをプログラムでも考えるわけですよ。  プログラム言語というのは、ひとつ覚えておくと、ほかの言語もだいたいすぐにつかえるようになります。英語と日本語のちがいとくらべると、もう、うりふたつといっていいくらいプログラム言語は似ています。  自分は、Cを覚えていたおかげで、掲示板の改造なども、すぐできるようになりました。JavaScriptもそうです。  ひとつ覚えておけば、ゼロからプログラムを書くのはむずかしくても、改造は本当に簡単にできるようになります。  自分の場合は、新たにおぼえたのは、正規表現だけだと思います。  正規表現というのは実体がわかりにく名まえで、検索するときに、ことばと記号の組みあわせで記述する文字のパターンです。これをつかわないと、単語そのものや単語の一部を指定した検索しかできないのですが、つかうと、ひじょうに融通のきく検索ができるようになります。しかし、そういうものをなにゆえに「正規表現」と呼ぶのか。まったく奇っ怪です。  こういう奇っ怪な名まえには「本格推理」というのがあります。その名のとおり、本格的な推理小説のことだと思っていたら、ちがって、推理小説の構造やオブジェクトをもちいた幻想小説なんですよ。推理小説というのが幻想空間になっているんです。びっくりしました。  あ、余談で終わってしまった。

2006年4月27日

古賀亮一「新ゲノム」

Amazon.co.jp:新ゲノム 1 メガストアコミックス: 本復刻 PACKMAN 昔はやった貯金箱にそっくりなロボット"パクマン"の止まらないマシンガントークがたのしいギャグマンガ。エルフの女の子"エルエル"とのやりとりがまた絶妙です。パクマンの強引な行動にあきれたり、あるいは積極的にたのしんでのっていったり。基本、まきこまれ+いじめられキャラで、こまった顔がかわいらしいのです。子どものころの、好きな女の子をからかう感覚が、甘酸っぱいのです。

 「ゲノム」1〜4巻を出していた出版社ビブロスが倒産して、いま現在アマゾンではは3巻が入手可能です(ときどき2巻の在庫が復活しています)。わたしはオークションで全巻そろえてしまいました(こまかいことをいえば新と旧の3はだぶって持っている)。たぶん、いまの「新ゲノム」をだしている出版社からでるのではないかと思うので無理をして買う必要はないと思います。復刊時にはおまけマンガもつくでしょうし。途中から読んでも、ぜんぜん問題ありません。というより、1話目から主要メンバーが説明なしにいきなり登場しているので、初めから読んでもわからない部分はわかりません。1巻目のエルエルさんは、いまのむちむちな体型ではなく、エルフっぽく細身です。パクマンもまだメインをとれていなません。いまとおなじようなエルエルの体型、マンガのノリになるのは2巻の途中からです。まだ手に入る3巻は「ゲノム」じゃないマンガが半分ぐらい入っているのでちょっとさみしいです。そのマンガも読むとおもしろいのですが、食べたい料理が品切れで、べつのをたのまなくちゃならなくなった感じです。べつのもおいしかったんだけど、あれ食べたかったなーって。

"「ゲノム」シリーズ"
古賀亮一
ビブロス、コアマガジン
各840〜940円
Amazonアソシエイト

2006年4月26日

論理で人をだます方法

Amazon.co.jp:論理で人をだます法: 本 頭のいい人が新興宗教にはまったとき(たとえばオーム信者だ)、その話をきくとたしかにその通りなんだけど、やっぱりその考えは正しくないんだよなー(言いかえして説得できないけど)と思うことがあります。あいての理屈のどこが正しくないんだろう? じつは論理的に正しそうだけど、ほんとうは正しくないことがよくあるんだそうです。それはただ感情に訴えているだけであったりすることのほうが多いんです。
 この本は、意図的なごまかし、もしくは意図的でなくこんがらがっちゃう話のような、話し方のパターンをたくさんそろえて解説した本です。

 いんちき商法にだまされないために読むのもいいだろうし、掲示板の議論でやられないために(それまちがってるていうために)読むのもいいんでしょうが、わたしはこれは下手な文章作法本よりも、文章を磨くのにいい本だと思います。いろんな文章の効果が分類されてのっているんですよ。こんなふうに文章の実際の効果を解説したものはいままでなかったと思います。
 あとは物を考えるときにいいんじゃないかな。結論ついていると思っていることや袋小路にはまっちゃてた考えが、もっと広がりをみせるかもしれない。思考のための道具です。

"論理で人をだます方法"
ロバート・J・グーラ
朝日新聞社
1470円
Amazonアソシエイト

2006年4月25日

Amazonの商品画像へのリンク作成用 Bookmarklet

 画像へのリンクを簡単につくってくれるBookmarklet(Javascriptのワンポイント・アプリ。お気に入りにいれてつかえる)がほしいなと思って、さがしてみたところ、徒波さんのところでよさそうなものをみつけました。

 うーん、でも、うごいてくれない。
 タイトル文字にリンクをつけてくれる「テキストリンク」は出力されるリンクがちょっとおかしいもののうごくのですが、「画像へのリンク」はまったくうごいてくれません。

 どうやらIE6のBookmarkletには文字数制限があるらしく508文字以内だということ。うーんでも、508文字以内だと思うけどな、と悩みましたが、文字をいくつか削ってみると、あれ、うごく。やっぱり文字数制限にひっかかっているようです。

 さらjに調べていくと、文字数制限をかわす方法がみつかりました。
川o・-・)<2nd life - bookmarkletの文字数制限を無くす
 「createElementでscript要素を作って、その中にソースを指定」する方法です。外部スクリプトの呼び出しで文字数制限を回避するというわけです。
 リンク先ではサーバー上に置いていましたが、ローカルに置くこともできます。たとえば、"http://example.com/example.js"となっているところを"file:///C:/Program%20Files/Fenrir%20%26%20Co/Sleipnir/bookmarklet/example.js"のように書き換えます。

 さっそく変更。それと、商品ページへのリンクがうまくできない場合への対応と、プロンプトでアドレスを返してくるのではなく、クリップボードにアドレスを送るようにしました。

Bookmarklet: A-Img(alt)改


javascript:
var aid='451f-22';
var altimg='http://shimakuma.com/archives/images/noimage.gif';var t=document.title;
var u=document.location.href;
var i=u.search('ail\/-\/|\/ASIN\/|oduct\/|..\/dp\/');
var asin=u.substring(i+6,i+16);
var imglink='<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/'+asin+'/'+aid+'/ref=nosim" title="'+t+'"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/'+asin+'.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="'+t+'" onload="if(this.width==\'1\') this.src=(\''+altimg+'\')" /></a>';
clipboardData.setData('text',imglink);
 赤い太文字で示した2行目のaidは自分のアソシエイトIDに変えてください。その下は商品画像がなかった場合に表示する画像のリンクです。自分で用意した画像のリンクに書き換えてください。

 表示例
Amazon.co.jp:新ゲノム 1 メガストアコミックス: 本 Amazon.co.jp:ゲノム 4 (4)カラフルコミックス: 本


変更点
(2006/7/11) 個別商品ページのURLの表記法が変わっていたのでちょっと変更。青い部分をつけくわえました。

(2006/8/31) さらに変更。の部分を追加。URLからASINの部分を切り取っているだけです。ASINの直前の文字列を指定しています。

(2007/1/6) リンクにしているブックマークレットが、エディタに貼って保存すると空白部分が文字化けしてしまうのを修正しました。空白文字や&lt;などは、&nbsp;や&lt;と書き換えないとリンクとしてうまく認識してくれないんだけど、この空白の&nbsp;がくせ者のようです。&nbsp;ではなく&#32;のほうを使うと大丈夫なようなので、そちらに変更しました。

2006年4月23日

Google地図に写っている変なもの

 ちょいとまえにはGoogleマップとよばれていたGoogleローカル。(とかいってたら、Googleマップにもどっていた)。
 衛星写真もみられて、ながめていると、けっこうたのしい。
pyramid.jpg
 ピラミッドとか。
mysterycircle.jpg
 ミステリー・サークルだとか。

 イースター島のモアイみたかったけど無理だったとか。

 日本でも変なものが写っています。
nanikana.jpg
 こ、これはいったい……。

 ナスカの地上絵もむりでした。Wikipediaの記事をみるとこのへんなんだけど、絵はみえません。

V・フォー・ヴェンデッタ

 ABC振興会では"クソアマたん"の愛称で可愛がられているナタリー・ポートマンと「マトリックス」シリーズの名悪役エージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウィービング主演の「V・フォー・ヴェンデッタ」をみてきました。

 長期にわたるアメリカの戦争によって世界は荒廃した。英国は過酷な時代を生きぬくあいだに独裁国家になっていた。外出禁止令がでている深夜に外にでたエヴィー(ナタリー・ポートマン)は自警団に襲われそうになったが、奇妙な仮面をかぶった男があらわれすくわれる。彼は"V"と名のり、エヴィーに政府の建築物を爆破するようすを娯楽をたのしむかのように見せるのだった。

 Vさん(ヒューゴ・ウィービング)、まー、しゃべることしゃべること韻をふむふむ。仮面もちょっとセンスないですしね。さいしょはあんまりかっこよくない。途中で異常さもわかってきます。もっとストーリーが進むと理解できるようになりますし、ラストまえでは強烈な殺陣をみせてくれます。これがかっこいいーんです。
 仮面は、ガイ・フォークスのお面。昔のテロリストで、英国の推理小説には「ガイ・フォークス・デイ」という、ガイ・フォークにみたてた人形をひきまわして燃やすお祭りの場面がでてきます。なんでそんなことをやるのかは翻訳者のかたもたいがいその心情を不思議そうに解説しているくらいなので、そんな説明しか読んだことのないわたしにはわかりません。

 独裁体制との戦いとVの個人的な復讐がお話の軸で、 自由はみずから戦って勝ちとるという精神が強烈にうちだされています。
 セリフが理屈っぽくて長いので、娯楽娯楽しているものを期待していると、むずかしくてよくわかんないということになるかもしれません。

 この映画、タイトルがいいにくくてしょうがない「ぶい・ふぉー」まではいいんですが、そのあとがなんだかぜんぜん思い出せません。しかたないので、チケット買うときは「ぶい」といいました。おねーさんが「ぶい・ふぉー・う゛ぇんでった、ですね」といってくれたので、うむとうなずきかえしました。

2006年4月20日

日本の偽書

 一部の軍人・政治家たちにもてはやされた「竹内文献([wikipedia:竹内文書])」、その種本のひとつ「[wikipedia:上記](うえつふみ)」、戦前の二大偽書からはじまります。日本中心の歴史を創作したところが、ちょうど時代の波にのってもてはやされたようです。  「竹内文献」は、青森にあるキリストの墓の伝説をつくりあげた元凶です。しかし、伝説はひとりあるきしてもともと青森にあった伝説のように語られてしまうようになりました。著者は、東北に幻想を求める風潮が日本にあることを指摘し、東北の偽書「[wikipedia:東日流外三郡誌](つがるそとさんぐんし)」とそれが下火になってからもてはやされるようになった「[wikipedia:秀真伝](ほつまつたえ)」をとりあげます。  最後には「[wikipedia:先代旧事本紀](せんだいくじほんぎ)」「[wikipedia:先代旧事本紀大成経](せんだいくじほんぎたいせいきょう)」をとりあげます。これらは、聖徳太子が蘇我馬子とともに編纂した歴史書で、現存する日本で最も古い公式の歴史書「[wikipedia:日本書紀]」の元ネタなのだといわれました。前者が登場したのは平安(936年)、疑われだしたのが江戸時代(1731年)とかなりの長命。当時特有の注釈の行為がこの偽書を生みだしたようです。注釈というと現在は補足説明ですが、平安では説明をつけくわえるというよりは"つくる"に等しく、ここに書かれていることはじつは偽りで、この裏に本当にあったのはなになにだ、というぐらいつくっていたそうです。さて後者「先代旧事本紀大成経」はこっちが本物だと前者をもとにして江戸時代(1679年)に作られました。当時は儒教が勢力を拡大しており、押されぎみだった仏教を擁護する内容が広く支持を集めました。  この「先代旧事本紀大成経」が後年の偽の歴史書の著述に多大な影響をあたえており、偽史の原典である「先代旧事本紀」ともにルーツになっているそうです。  新書サイズにしてはかなりくわしく充実しています。創作に利用するのにはアカデミックすぎるかな。ポイントは、偽書の内容をうけいれる状況ができていること。これは偽書をつくったひとの理由とちがっていてかまわない。本物っぽくみせかけるリアリティよりも、いかにこの偽書をうけいれてくれるひとが望んでいるものを表しているかが重要で、だから内容がばかっぽくてもかまわないわけです。オウムがうけいれられたのとおなじですね。 [ASIN:4166603795:detail]

2006年4月19日

黄門様は*sshole?

 東北弁でのしゃべりで人気がでた"黄門様"こと渡部恒三さんも、なんだかやっかいなひとらしい。

 平野貞夫さんコラムによると

私が衆院事務局時代、昭和50年〜60年代にかけて、信用できない危険な国会議員五人組の一人だった。当時、国会運営の事務責任者であった私は、消費税やリクルート事件などで、さんざん煮え湯を飲まされた。他人を笑わせても、自分の眼は笑っていない怪人

だそうです。

 まあ、欲望渦巻く地方でトップを握っている人物は、切れ者じゃなければ、そうとうの極悪人のどちらかで、穏和ないいひとでやっていかれるわけがありません。
 気をつけて、気をつけて。また足をすくわれますよ。

 ちなみに、平野貞夫さんの「公明党・創価学会の真実」「公明党・創価学会と日本」は戦後政治を知るのにおすすめの本です。政治の裏表がよくみえます。

親切なクムジャさん

B000E41NIK.01._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg 「宮廷女官チャングムの誓い」という、日本の料理アニメのようなノリで展開する宮廷料理人のドラマがNHKでやっていますよね。わたしはちょうどテレビをつけたときにたまたまやっていたぐらいしか観たことがないのですが、ちょっとみただけでもわかる清純派・正統派の誰からも愛されるお姉さんチャングムを演じているのがイ・ヨンエです。丸顔で、ちょっと幼げな風貌が愛らしく、ほんとうに清純派が似つかわしい彼女が、この映画では、冷酷な復讐の鬼を演じます。

 主人公クムジャは、男の子を誘拐して殺した罪で刑務所に入っていました。出所するとすぐに刑務所に入るまえから計画していた復讐にとりかかります。「親切なクムジャさん」というのは刑務所でのあだ名で、いばりくさって好き放題やっている古株の囚人をやっつけたりするところからつきました。また模範囚としての彼女の仮面でもありました。

 主人公や脇役のエピソードが断片的に挿入されていく見せ方をしているものの、ドラマ自体はわりとシンプルに進んでいきます。そして、事情がすべてわかるようになった終盤に複数を捲きこんでの大団円をむかえます。

 暴力をみせるだけではなく、かといって、感情の爆発をみせるだけでもなく、バランスをとりながらのドラマ展開がとてもうまく、アクション映画だったらただ派手な見せ場にしかならない、殴る、撃つ、血が飛び散るといったシーンで、それをする登場人物の怒りや悲しみがつたわってきます。クールにみせているのにもかかわらず。

 クムジャさんは復讐を果たしたものの救われません。自分が刑務所に入ることになった誘拐殺人の子どもへの罪の意識もあります。それを彼女自身の子どもが救ってくれます。恨みは忘れらないし、自分の罪も消えはしないけれど、そういったものが自分の子どもにはつながっていかず、その未来に希望が託せれば、魂は救われるのかもしれない、そう思いました。

"親切なクムジャさん"
監督 パク・チャヌク
出演 エ・ヨンエ、チェ・ミンシク、クォン・イェヨン、キム・シフ ほか
4179円
Amazonアソシエイト

(うーわ。吹き替えがチャングムとおなじひとだ)。

2006年4月18日

偽史冒険世界 - カルト本の百年

 「源義経は死なずに日本を逃げだしてジンギスカンになった」だの「日本はムー大陸の一部だった」だの「日本人はユダヤ人だった」だの、戦前戦後の近代日本にあわられたとんでもない架空の歴史書の数々がどうしてあらわれ、どうして大衆にそれなりの支持をえていったかをさぐる一冊です。  柳田國男が提唱した「海上の道」——黒潮にのって南太平洋から沖縄をたどって日本人の祖先や文化が流れてきた——そんな日本人のルーツをたどる物語でさえ、南方のすべての島々人々はひとつのおなじ民族ではないかと、それを日本人がひとつにまとめなおすのだという理由になる危険性を孕んでいました。そのような意識にささえられて南海の冒険小説が流行しムー大陸の伝説なども浸透していったようです。  義経がジンギスカンになった話も、悲運の英雄が生きのびていたというロマンだけではなく、大陸に日本人の祖先がいたという、大陸進出を正当化する理由としてはばかばかしいものであったにせよ、潜在意識として裏側をささえるのには充分、役だっていたようです。こういうことは日本だけではなく、隣国の中国や韓国にもあります。(日本神話の舞台である高天原が韓国にあるという話が『写真で読む 僕の見た「大日本帝国」』にありました)。わたしたちはあなたがたの祖先であるという優越感です。差別意識から抜けだすことは誰にもできないようです。  日本の戦争への道は、国や軍のせいにされがちですが、日露戦争のときには、大学教授が世界制覇をとなえ、その演説に民衆が喝采をあげていたそうです(立花隆「天皇と東大」)。国や軍は戦争の継続が無理だとしてやめたがっていました。戦争の終結を求めたときにも反対がおこり、講和が結ばれた際には、日本が得た物がすくなぎるとして東京で暴動がおこり無政府状態に陥りました。  ものごとは、上からの押しつけや、ひとりの教祖によって起きるものではなく、それを受け入れるだけの土壌ができていなければいけません。そういった歴史的な背景がよくわかる本でした。 [ASIN:448003658X:detail]

2006年4月16日

チェブラーシカ

B0000635TX.01._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg まえから気になってはいたのですがほかにもほしいものがたくさんあるのでいつもまた今度にしていましたが、今回、廃盤になってしまうときいたの、でいそいで購入しました。アマゾンではもうぼったくり価格になっていますが、タワーレコードHMVではまだ通常価格で買えますので、そちらを利用してください。

 ストーリーは素朴な子ども向けのもので、いまのアニメや特撮物が好きな方にはものたりないかもしれません。ほのぼのしたものが好きならばおすすめです。

 物を盗ったり、いたずら書きをしたり、いじわるなおばあさんがでてくるのですが、それよりも観ていて困った、心配になってしまうのはワニのゲーナです。チェブラーシカの友だちで、正義感の強い、やや頑固ものな、おっちゃんなワニです。彼がほぼ毎回、無茶をやらかすんですよ。だれがやったのか気づかれなかったのかそのままになっていたり、軍のひとか警官なのかわかりませんがやさしいひとで怒らなかったりするのでなんとかなっていますが、観ているこちらはどきどきです。

 チェブラーシカの「ダー(Да)」Yes、「ニエート(Нет)」Noがかわいくてもっと聴いていたいなー。

タイフーン

 きょうは「タイフーン」をみてきました。

 昔話だけじゃなく、現代にも海賊が存在することはニュースになったりしているのでご存じの方も多いと思います。

 その海賊が、古い貨物船に隠して台湾から沖縄へ運ばれていたアメリカの最新型の核ミサイル誘導装置を強奪します。
 アメリカが事実を公表しない中、韓国は国防上の理由から独自に調査を開始します。調べてみると、海賊のリーダーであるシンは、北朝鮮から逃げだしてきた家族のひとりで、中国にあるアメリカの大使館に逃げ込み韓国への亡命を希望していたが、その当時、韓国は中国からの脱北者の受け入れをしておらず拒否されていたことがわかります。そして彼が韓国への恨みだけを糧に地獄のような日々を生きぬいてきたことも。

 熱いです。なんでしょうこのパッション。日本映画にもかつてあったはずなのにすっかりなくなってしまったものが、韓国映画にはあります。

 設定に多少の無理がみられますが、ストーリーの組み立てがうまいので、たのしんで観ていけます。海賊のリーダーが狙っていることも「あれ」じゃなくってじつは「これ」だったと、「あれ」も「これ」も単独ではどちらもそんなのむりだよーと思ってしまうことなんですが、「あれ」じゃなくて「これ」と一展開いれることで、疑問を感じさせなくすることができるんですね。

 アクションもそんなにお金をかけてないはずなのに見ごたえありました。

 泣かせるシーンもたっぷりあります。つらく悲しい場面を目一杯もりあげるんじゃなくて、しあわせだったころのエピソードをいれてくるのはうまいですね。爆泣きです。

2006年4月14日

Microsoft Natural Ergonomic Keyboard 4000

 買っちゃいましたエルゴノミック・キーボード。ふつうのキーボードとちがう形をしていて、人間の体のつくりからみるとこっちのほうがいいんだよ、といいはっているものが、エルゴノミック(人間工学に基づくという意味)と呼ばれます。
 さいしょはこちらで紹介されているKINESISのキーボードがおもしろい形をしていて、ほしいと思っていましたが、これが値段が高くていま手に入れようとすると(個人輸入)3万円ぐらいかかります。ここまで高いと手が出せません。それから何年もたって、ときどきみるキーボードの話題にこの"Microsoft Natural Ergonomic Keyboard 4000"がありました。値段も5千円ほどです。しばらく迷っていましたが、こちらのブログのレポートを読んだら、もうどうしても使ってみたくなって、購入に踏み切りました。
キーボード全体
 全体はこんな感じです。文字を打ち込む側に特徴があります。真ん中で分かれていて、傾斜がついています。手を膝にのせるようにキーボードに手をかぶせるとちょうどぴったりになるような角度でつくられています。これまでは直線の配置にあわせるため手首をやや内側によせるように打っていたので手首と腕の筋肉に負担がかかっていました。この負担が緩和されることが期待できます。
こんなふうに曲線を描いている
 キーの前にはパームレストがついています。いままでパームレストはつかったことがありませんでしたがけっこう楽です。これまではキーを打っていないときはキーボードの手前に手を置いていましたが、パームレストがあるとキーを打っている状態でも手のひらのつけ根部分のぷっくりしたところ(掌底)で支えられています。キーボードの手前に置いていたころは、手前といってもキーボードというよりは机に支えられることになっていたんですが、長時間だとふれているところが痛くなってきていたんですよね。パームレフトだとどうなるんでしょう。使い続けてみないとまだはっきりしません。
フルキー側
 左右に分かれたキーの真ん中にはズームボタンがあります。これを上下にスライドさせるとズームにもなりますが(ブラウザの文字の大小、Photoshopなどのグラフィックツールの画像の拡大縮小)、同時にGoogleデスクトップのクイック検索ボックスが立ちあがってきます。「Ctrl」が呼びだしのキーです。調べてみるとCtrlキーを押しながらマウスのホイールを回すとズーム機能が働くということなので、このズームボタンは単純に「Ctrl」キー+マウスホイールなのでしょう。改造して、「Ctrl」キーが押されないようにすれば、ホイールになるんじゃないかと思いますが(ズームじゃなくてスクロールのボタンになる)、わたしは人柱のなるのはイヤです。腕のよい方の挑戦を待っています。
 スペースキーの下には「戻る」「進む」ボタン。眼を上に転じて、ファンクションキーの上にあるシルバーのキーは特殊機能キー。ユーザーの自由設定キーが5つ、メールソフトの起動やボリュームが最初から割りふられているキーもありますが、これらも自由に設定が可能です。
テンキーの上に4つのキー
 テンキーの上にも4つキーがあります。左から=(イコール)、カッコの左、右、そしてバックスペースキーになっています。カッコがシフトキーを押しながらではなくワンキー入力できるのは便利です。
小さいといわれるエンター・キー
 それから、小さい小さいといわれているリターンキーの画像です。単3電池と比較してみました。使用感としてはまったく問題がありません。

 自分のキーの打ち方は、独学の両手打ちです。ときどきキーの位置を確認しながらのブラインドタッチです。ほとんど画面を見ながら文字を打っていますが、最初のキーをまちがえるとそのあとずっとずれて打っていくことがあるので、最初に打つキーを確認するのがくせになっています。
 このキーボードにはすぐになれて、数日、ブログの記事を書いただけで、ふつうのキーボートとおなじようにあつかえるようになりました。

 なお、(黒いキーボードはみんなそうなんですが)、埃や汚れがつくと、すごくめだちます。

"Microsoft Natural Ergonomic Keyboard 4000"
マイクロソフト
Amazonアソシエイト

ブログの対象年齢

 ブログ読者、多いのは「35〜49歳」だそうです。
 →ITmedia News:ブログ読者、多いのは「35〜49歳」
 ホントですか? ちょっ年齢高くありませんか? と思いました。
 これからは、そういう年齢を対象にしてるって意識しなきゃいけないかな。


 文章は、だれをあいてにするか、ひとりきめて、そのあいての顔を思いうかべながら書いた方がいいそうです。不特定多数にむけて書こうとすると、文章にしまりがなくなります。文章はひとつひとつがつながって大きなイメージを形づくるものですから、ここはあいつ、ここはべつの友だちに、ここは知らないだれかと、なにをどう話すかがころころ変わってしまうと、最終的なイメージがうまく形にならなくなります。だれでもいいから、きょうはこの人ときめて書いた方が、結果的には多数のひとを納得させられるようになります。
 自分は、中学の同級生だったハヤシくんを無意識に想定している場合が多いですね。しかも中学のころのハヤシくん。彼を「35〜49歳」にまで持ってきた方がいいのかな?

 (ああ、でも、きれいなおねーさんが読者だと思った方が意欲が湧くかも、と煩悩が)。

2006年4月12日

聖殺人者 イグナシオ

4041898056.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg 天使のみめかたちをもつ美しい少年イグナシオは、うつろな心のまま、機械のように殺人者の道をつきすすむ。

 聖なる物と、それにひねくれたように讃えられる悪の華。神の御許へいたる表の階段と裏側にかけられる梯子。どちらも物語になる崇高なテーマです。基本的にキリスト教的な小説はわたしはイエスの教えがわかっているのよという自己顕示がすけてみえてうさんくさくなるので慎み深い書き手は悪の方を描きます。
 著者は、キリスト教系の学校に通っていたためでしょうか、キリスト教徒たち(とくに日本の)に嫌悪をいだいていますが、同時に救いも描き、ふくざつな心境をありのままにつづります。この小説ではその救いは、神が存在する、とイグナシオが確信するときです。

 イグナシオと関係する女たちが魅力的です。男を救う聖なる部分と、生々しい欲望と、ずるさと、弱さと、強さとが入り交じり、女の人をよく見てきたんだなというのがわかります。男なりの視点にすぎないのでしょうが、うまく描いていると思います(といってるわたしも男なので女から見ると笑っちゃうのかもしれませんが)。好みはやっぱり、シスターの藤沢文子さん(エッチだ)。

 また著者のアフォリズム(箴言)も鋭く、魅力を感じました。

"イグナシオ"
花村萬月
角川文庫
580円
Amazonアソシエイト

2006年4月11日

サイキック・マフィア

 初対面の相手の過去を言い当てることは? "できますよ"
 封をされたカードの透視は? "かんたんです"
 なにもない空間から物を生みだす、物質化現象は? "できます"
 空中に物を浮かべるのは? "かんたん、かんたん"
 霊を呼びだすのは? "エクトプラズムが霊のかたちをはっきりとうかびあがらせます"

4872335678.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg すぐれた霊能力で無数の奇跡を起こし、人々を魅了してきた男。——しかし、すべてがインチキだった。
 スター級の元霊能者が心霊業界の裏側を暴く内部告発書です。

 内容がどれぐらい充実しているのかわからなくて購入をこれまで見送っていたのですが(図書館にもなかったし)、思いきって買ってみました。けっこうな内容でした。霊能者がどれだけいかさまを意識しているかについては、本気で霊能力があると思っているひとというのもいて、このひとたちは業界のイメージアップにつながるので業界の周辺にうろつくのをゆるされているそうで、わかっているひとのなかにも、いかさまをしているけれどこれは霊の手助けなんだと自分を納得させているタイプと、完全にわかってやっているタイプの2種類があるそうです。心霊業界を形成するは完全にわかってやっているタイプです。

 ちょっとまえに、相手の情報をそれとわからせずに聞きだす話術、コールド・リーディングを紹介しましたが、心霊業界のひとはそういうのは、ほんとうに困ったときにしかつかわないようです。交霊会に訪れるひとたちの情報をファイルしていて霊能者たちのあいだで交換している。これをつかって言い当てています。全米と外国の一部にひろがるスパイ網ができてるわけです。

 日本の宗教法人もやばいですが、アメリカもかなりやばいようです。教会組織をつくるのに弁護士がひとりいればよく、あとはいうことをききそうな信者をあつめて理事会をつくればオーケー。好き勝手にどんな権限でも権威でも肩書きをつけてもいいそうです(学位だっていい)。信教の自由で守られ、国の調査はまず入らない。犯罪者天国です。

 著者は、超能力や心霊に興味をもつのはいいけれど(本人も信じている)、霊能者にかかわるのは絶対にやめたほうがいいと忠告しています。

"サイキック・マフィア"
M・ラマー・キーン
太田出版
1680円
Amazonアソシエイト

2006年4月10日

ユダの福音書

 ユダの福音書の内容が一般公開されるというニュースがこのあいだありましたが、特集記事を組むナショナルジオグラフィックのサイトにユダの福音書のページができたとエルエルさんのところで読みさっそくみてきました。
ナショナルジオグラフィックのユダの福音書のページ

 おなじみ黄色い雑誌ナショナルジオグラフィックの特集記事は4/28発売。発見から解読にいたるまでのドキュメントが本になって5月上旬発売になるそうです。

 発見が1970年代で、いま発表ってことは、いろいろあったんでしょうね。

 ユダの福音書の評価は、"クリスチャントゥデイ"というキリスト教のニュースサイトの記事にもあるように、キリスト教の思想全体としてはなにもかわらず、「異端と呼ばれる宗派の人々に、別の解釈の仕方も可能であるという余地を与えるだけである」というところに落ちつくでしょう。

 ユダをテーマにして裏切りをあつかった芸術と、カルト(特殊な教義の宗教)に影響をあたえるだけでしょう。

2006年4月 9日

コールド・リーディング

 パソコンのデスクトップでつかうアイコンをさがしているときにみつけたSHIN-ICHIさんのSurviveplus.net。みごとなできばえのアイコンがそろっていました。それからもときおり通うようになっていて、ブログもひんぱんにチェックするようになりました。

 SHIN-ICHIさんは、コミュニケーション関係の本をたくさん読んでいてブログでも紹介してくれているのですが、先日は、石井裕之さんが書いたコールド・リーディングをつかったコミュニケーション術の本をとりあげていました。コールド・リーディングというのは、ニセ占い師やニセ超能力者が相手のことをいい当てるのにつかっているテクニックです。SHIN-ICHIさんが「つかえる」と太鼓判をおしているし、コールド・リーディングという技法にも興味があります。買って読んでみることにしました。
 ただし、わたしの場合は、仕事に生かそうというのではなくて、趣味の小説書きにつかえないかという思わくがあります。

 じつをいえばわたしは、自己啓発本もそうですがこういうHow-to本は好みじゃありません。内容が薄すぎるんですよね。こういう本をつくるひとは、昔あった学研の子ども向けの入門書を見習ってほしいと思います。あれは興味をもたせることも書いてあるし、実用的なテクニックもたくさん書いてありました。

 さて、今回は石井裕之さんの「相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング」と「一瞬で信じこませる話術コールドリーディング」の2冊を購入。

4534040393.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg 一冊目は「相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング」。
 まず役にたちそうなのは、ものの言い方を、人間のタイプをMeタイプとWeタイプのふたつにわけて、つかいわける方法です。Meタイプは志向が自分に向いていてる。Weタイプは逆に周りに意識がむいていて一体感や他人の役に立てることに満足をみいだします。Meタイプは簡潔に用件だけの簡潔な表現を好み、Weタイプは雑談をまじえて感情をこめた会話をたのしむような表現を好みます。Meは、きみならできる・きみにしかできない、という方向でなにかを頼むとよく、Weは、きみにもできるよ、わたしたちも協力するよという言い方のほうがいい。など、話し方をどうするか選ぶのにべんりです。これは登場人物の作成に役に立つのではないかと思います。脇役の性格づけにすぐにつかえそうです。
 それから、話しているときの「But」の使い方。「しかし」とか「でも」の接続詞のButです。たとえばビジネスで資料をおくってもらえたんだけどちょっと不備があって改善してもらいたい場合、「資料ありがとうございました。非常に充実した内容で…」とほめてから「ですが、できましたら前半の検証部分のデータにもう少し細かい数値をいれていただけるとたいへん助かります。…」とするよりも、「資料ありがとうございました。恐縮ですが、できましたら前半の検証部分のデータにもう少し細かい数値をいれていただけないでしょうか」とやってから「その点おねがいいしますが、いただいた資料は非常に充実した内容で…」とあとでほめたほうが、相手にあたえる印象はよくなります。Butでつないだ後半部分が相手の印象にのこるので、ほめるほうをかならず後にした方がいい、ということです。

4894511967.01._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg さて二冊目の「一瞬で信じこませる話術コールドリーディング」は、コールド・リーディングそのものにせまった内容です。一冊目は、これはどこがコールド・リーディングなんだろうと思ったのですが、こちらを読むとなるほどコールド・リーディングの技術が生かされてたんだなというのがわかります。うーん、しかし、テレビにでている占い師や超能力犯罪捜査官ってコールド・リーディングつかってるね。
 目立った技術としては「ストックスピール」。だれもが当てはまるようなフレーズをつかって、相手の情報をひきだします。はずれていれば意味の範囲を広げ(ズーム・アウト)、当たってそうであれば範囲を絞り具体的な内容にせまります(ズーム・イン)。
 それから「アンビバレンス」。これはひとの二面性を利用した方法。
 そして「サトルネガティブ(Subtle-Negatives)」。否定疑問文といわれるもので、具体的には「あなたは気が短くありませんよね?」といって、相手が「そうです。よくわかりましたね」とほんとうに気が短くてもよく、「いいえ、気が長い方です」と答えても、「ああ、そうだと思った」とどちらにも展開できる話法。こういうふうにベタにつかった場合は、はずれるとちょっといいわけがましい展開になりますが、相手の情報を引きだせるので、うまみがあります。本には応用例もあって、それだとより自然に展開していけます。
 「サトルクエスチョン」。あてずっぽうな疑問をあげて相手に答えてもらって情報を引きだします。じつは質問しているだけというのをわからせないようにする方法です。たとえば「なにか過去に怖いことがありましたね?」というだけだと質問なのですが、「動物がみえます。子どものあなたはそれをとても怖がっています。それになにか心当たりがありますか?」と「動物」と具体的にいえばこちらは質問ではな、くいわれるまえに「動物」がみえたんだよといってることになります。(もし、相手がそんなことはない動物は大好きだったといえば、「いや怖がっているんじゃない。悲しんでいるみたいです」とでも展開させればまず大丈夫でしょう)。
 そして「サトルプリディクション」。未来を予言して、それが当たったかのように思わせるテクニックです。占い師がさいごに「水に気をつけなさい」とかいってるあれですね。いまの占いが疑心暗鬼でも、最後のこのフレーズに思い当たる出来事がおこれば、ぜーんぶ信じてくれるようになるわけです。
 うーん、直接、小説を書くのに役に立つかなー。文章のながれを考えるにはいいかも。

 どっちも半日かからずに読むことができるので興味があるひとはお気軽にどうぞ。

"相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング"
石井 裕之
日本実業出版社
1365円
Amazonアソシエイト

"一瞬で信じこませる話術コールドリーディング"
石井 裕之
フォレスト出版
1365円
Amazonアソシエイト

リバティーン

 「リバティーン」をみてきました。

 リバティーン(Libertine)は放蕩者という意味で、この映画はその放蕩者、酒におぼれ、女におぼれ、若くして死んだ17世紀のイギリスの詩人ジョン・ウィルモットのストーリーです。主人公をジョニー・デップが演じます。

 当時の貴族の生活ってけっこう汚かったんだなと思いました。屋敷の中はきれいに整っているものの、外にでれば道はどろどろ、酒場は貴族が通うといっても庶民がいくのとかわらないおんぼろで薄暗くって汚いところのようです。

 主人公は伯爵で、国王とも親しく、冗談っぽい内容のものばかり書いてはいるものの詩の才能があることはみとめられており、また演劇にも一家言を持ち、ロンドンにでてきたばかりの女優を育てることに熱心になります。この女優は初舞台はさんざんで観客のほとんどからブーイングをくらいました。どうやら主人公は他人にだめといわれたひとを助けてあげようとする傾向があるようです。
 さいしょに指導をしようとする場面で主人公にたいして女優がいらつきはじめ、なんで自分に演技指導などしようとするのかと問いただします。頭に血がのぼり、喧嘩腰です。私は才能がある、あんたに指導されたら、将来、私が成功しても、手柄はぜんぶあんたがうばってしまう。どうせ自分が育てたんだと自慢したいだけだろう。私は自分の力で観客を感動させ、また観に来てもらうときも演劇ではなく私を観に来てもらいたいのだ、と主張します。この白熱する口論の場面でぐーっと映画に惹きつけられてしまいました。それまでは、もしかしていわゆる文芸的な映画なのかな、それだったらたいくつだなとちょっとがっかりしていたのですが、ここでのめりこみました。

 芸の肥やしといって日本でも芸能ごとをするひとは酒、女、博打はゆるされているところがありますが、この主人公の場合は度がすぎて才能をつぶしているほうが多いように思います。(しかし、まじめだったら才能は開花しなかったことでしょう)。それでも、そういう生き方しかできなかった人間として描かれます。愛すべき人物です。いい映画でした。

2006年4月 7日

誰も教えてくれない聖書の読み方

4794964730.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg 聖書の言葉をそのままうけとって、おいおい、そりゃやばくないの!とつっこみをいれて、おもしろおかしく楽しみながら聖書が学べるガイドブック。
 アメリカではこの本のおかげで聖書の売り上げがのびたそうです。ほんとにそんなこと書いてあるのという興味からだそうですが、わざわざ買うってことは意外にもふつうのアメリカ人は聖書を読んでないんですね。

 作者はたぶん、聖書を文字通り一字一句すべてそのまま正しいと信じているキリスト教原理主義者が嫌いなんでしょう。一字一句が真実だって? そうするとこんなにやばいことになるんだぜ、支離滅裂、一貫性もないよ、爆笑もんだよ、と示したわけです。


 最近、キリスト教原理主義のひとは「世界は神さまがお創りになった」っていうのを進化論のかわりに学校で教えることにしたくって、なんだかそれを「インテリジェント・デザイン」(ID)って呼んでいるらしい。なにもないところから進化してひとりでに人間ができあがってきたなんてちょっとむちゃな説明じゃない? だってこんなに複雑なんだぜ人間は。調べれば調べるほど驚異的だよ。やっぱり、なんか知性のあるもの(インテリジェント)が人間をつくたんじゃない? ってことなんだけど、説明は遠回りなんだけど、ほんとうにいいたいのは「世界は神さまがお創りになった」なんですよね。言葉をかえて、宗教じゃないよ科学なんだよとみせかけようとしているだけ。
 このインテリジェント・デザインを皮肉って「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」というのがあります。インテリジェント・デザインを唱えるひとたちは、インテリジェント(なんらかの知性)がなんなのかはいいません(ばれちゃうからね)。そこで、それは「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」だ。空飛ぶスパゲッティ・モンスターが創りだしたのだ、と主張してからかっているわけです。

(まあ、ガチガチに宗教やってるひとも根はいいやつだっていうのはわかるんだよね。世の中のことに無関心じゃないし、まじめで、熱心。美徳をもっているのはたしかなんだ)。

bookad1.gif
Church of the Flying Spaghetti Monster

"誰も教えてくれない聖書の読み方"
ケン・スミス
晶文社
1890円
Amazonアソシエイト

聖書の常識

4163647503.09._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_.jpg この本は、歴史的事実から聖書の成り立ちを解説した「聖書の常識」と、聖書の誕生の地パレスチナを訪れ,
聖書の中に登場する場所へ行く「聖書の旅」からなっています。

 聖書を読むといっても、現在ならばふつう、新約聖書の中のお話を、いまの感覚で昔のことを推測しつつ自分で解釈するか、あるいはだれかクリスチャンに、わたしはこれはこう思いますと彼・彼女の信仰を語ってもらうことはあっても、どういう感覚で聖書がつくられ当時のひとがそれをどうあつかってきたかを知ることはできませんでした。したがってなおのこと、イエスが当時のユダヤ人としてどういう日常感覚を持ち、どういう衝動につきうごかされ行動したのかを知ることもありませんでした(クリスチャンが自分の思いを託してイメージした人物像は知ることはあっても)。しかし、やっとそういうことを教えてくれる本に出会えました。 

 聖書の原初からイエス・キリストにいたるまでの歴史と、当時のひとびとの信仰の感覚がつかめるのでとても勉強になります。「聖書の旅」のほうも、旅行記のおもしろさだけではなく、その場所に該当する聖書の物語をくわしく話してくれているのでいいガイドさんにあたった修学旅行のようにたのしめます。

"聖書の常識"
山本七平
文藝春秋
2200円
Amazonアソシエイト

2006年4月 4日

宇多田ヒカル全国ツアー

 んー、当選したら、行こう。(オークションでは買わない)。

 ヒカルの5のときは運が良くて、携帯に当選のメールがとどいていたのをみたときには、もううれしくてうれしくてしょうがありませんでした。
 そのころは仕事がたいへんで毎週休日出勤があったんだけど、うまいぐあいにその日(土曜日)は休みになり、もうひとつラッキーでした。でも、つぎの日(日曜日)は仕事だったんだけどね。田舎に住んでるんでコンサート会場の武道館までの移動がたいへんだったけど、充実した時をすごせたんで、苦労にもならず、たまっていた仕事の疲れもぜんぶふっとんでました。寝てるより、好きなことをやっていたほうが日常的な疲れはとれますね。

2006年4月 3日

SpamLookupプラグインの基準値の正体

 MT3.2は、自分のサイトのリンクを書き込むだけのコメント/トラックバック・スパムを弾く機能が充実しています。
 でも設定画面をみるとどうしていいかよくわからないんですよね。
 検索してみるとblog.bulknews.netさんの"MT SpamLookup Best Practices"がわかりやすい記事でした。

 いくつか自分で投稿を実験してみてわかったのですが、Keyword Filterは、一行ずつ書いていく方法は英字だとうまくいくんですが、日本語だとひっかけてくれません。でも、"/エッチ/"のように、スラッシュで囲うとちゃんと機能してくれます。(このスラッシュは正規表現のパターンマッチング演算子です。Keyword Filterの例にも"/online-?casino/i"というのが載っていましたよね。パターンマッチングについては KENT WEB のここがくわしいです。?とか正規表現の記号については 【なかま】's HPの"サルにもわかる正規表現入門"がいちばんわかりやすい解説でした)。

 さてそれでもわからないのはプラグイン設定の基準値というやつです。検索してみると、スパムの判定の度合いみたいなことが書かれているけれど、度合いといわれてもどういう基準の度合いなのかよくわかりません。しかし、自分で基準値をいじってためしてみると正体がわかりました。

 プラグインの設定画面にでてくる基準値は、評価の点数なんです。迷惑判定の項目だったらその点数がマイナス点になり、迷惑判定からはずす項目だったらプラス点になります。たとえば、"リンクが含まれていないコメント/トラックバックを「問題のないもの」として処理します "だったら、コメントやトラックバックになんにもリンクに関する記述がなければプラスの点がつけられます。ほかの迷惑判定の項目がマイナスでも、ここのプラス点が高ければ、スパムにならないわけです。
 この基準値はプラグインごとに集計され、総合評価をうけてから最終判断が下されます。どう評価されているかは管理画面でコメント/トラックバックの一覧をみられる場所へ行き、コメント/トラックバックのタイトルをクリックするとその内容の編集画面がでてきますが、そこに表示されます。
その例:
spam-plugin1.gif
 プラグインごとの評価点を合計してプラグインの数で割っています。
 この総合評価の点数のどこからをスパムとするかは、ブログの設定(メインメニューの設定ではない)の迷惑コメント/トラックバック→迷惑コメント/トラックバックの判断基準値で調整できます。(さいしょに「基準値」で検索したときにひっかかった"スパムの判定の度合い"というのはこれのことだったんですね)。なお、プラグインひとつの点数はだいたい-1なので、評価点をいじってない場合、総合の点数の大部分は0から-1の小さな範囲におさまるので判断基準値をずらしただけではスパム判定の結果は変わってきません(重要)。

 スパム対策プラグインの組みあわせとその設定、配点を、実際の振り分けの状態をみながら調整していけば強力にスパム排除ができそうです。

2006年4月 2日

ドゥーム

 きょうは「ドゥーム DOOM」をみました。

 「ドゥーム」か「ファイヤー・ウォール」のどちらかで迷いました。「ドゥーム」はSF、しかも、ホラーとアクションがつきます。「ファイヤー・ウォール」はサスペンスです。どちらも予告編をみたかぎりでは、こけたらやばいです。サスペンスの方が作るの大変だろうと思い、「ドゥーム」を選んでみました。

 この映画はアクションゲームが原作だそうです。エイリアンとゾンビが合体したような敵を銃でどんどん倒しながら進んでいくゲームらしいです。ゲーム画面とおなじアングルがつかわれているということで話題になったのですが、いつまでたってもそれらしい画面になりません。あれ、やめたのかなと思っていたら、最後の方にでてきました。

 火星の研究所でなにか事件がおこり、それを軍の特殊部隊が調べにいくところからこの映画は始まります。
 おもわせぶりのおどかしがけっこう多いかなという印象。暗いところでごそごそっと音してびくっとあせっておどおどしながらやっとのことで確かめてみると白いワンちゃんがいただけだったりとか、それはホラーの定石で、観客の気分を高めるのに効果があるのですが、あとのほうになってもそういうことをしてしまうと、こんどは肩すかしになって盛りあがりがさめてしまいます。気になるひとは気になるというていどなんですが、後半そういうことをしないで、驚かしをはずして、アクションだけで押していったほうがよかったのではないかと思います。

 終盤にストーリーが展開します。ここがこの映画のみどころです。

 見ていてわからなかったのは、遺伝子と感染のごっちゃぶりと、怪物になるひととならないひとの理由。登場人物がいってくれるんですが、わからないんです。そういうもんなんだなとてきとうにながしてみなくてはいけないんでしょうね。

2006年4月 1日

Amazonの問題

Amazon.co.jpでのトラブルをあつかったサイトがありました。
Amazonには本当に欲しい物は注文しないほうがいいのです
自分も使っていて感じたたぶんあるだろうなと思われるトラブルが出そろっています。
文句をいわないと会社というのはぜんぜん変化しないので泣き寝入りせずがんがんいうべきです。

かかるお金が多少高くついてもトラブルはさけたいひとのほうが多いので、ほかの通販さんは安さよりも信頼を大事にがんばってほしいなー。

民主主義のほにゃらら

 あるていど意見がおなじでなければ民主主義は機能しないっていうのは盲点。

 ネットの議論では、民主主義(とか平等)って万能の斧のようにふりまわされるけど、ほとんどこいつは機能しないで、その名の下にべつのことがなされていたんじゃないかと思う。あつかいしだいでかなり危ないやつなんだよね。