ニュー・ワールド
「天国の日々」「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリック監督の作品です。
うおー、やっぱ、すげー。が率直な感想。
テレンス・マリック監督の映画は、映像だけでも持つ美しさをほこります。スタンリー・キューブリック監督とおなじ感じです。映像は美しいけれども、ストーリーは弱いといわれがちなるのも共通しています。ふたりとも、あまり凝らないシンプルな、しかもどこにでもあるストーリーを採用します。
この「ニュー・ワールド」はポカホンタスを題材にしています。ポカホンタスは、アメリカ先住民族(インディアン)の大部族の酋長の娘で、英国からの入植者と結婚し、やがて海を渡って英国本国で国王に謁見したことがきっかけになって国際的な有名人となりました。ディズニーのアニメになったこともあります(わたしはそれはまだみていないのでざんねんながら比較はできません)。
この映画では、部族にとらわれて殺されそうになっていたジョン・スミスをポカホンタスが助け、ふたりは恋に落ちる。しかしスミスはポカホンタスを置いて他へいってしまい、失意の底に沈む彼女をささえたジョン・ロルフと結婚するのですが、ポカホンタスの心はまたスミスに向いている、という典型的なロマンスの形式で進んでいきます。
しかし、ストーリーだけを聞くのと実際にこの映画を観るのとでは心にのこるものはだいぶちがってきます。物語るもの以外に、映像によって観客自身が体験するものがあるのです。ことばにはならない、感じるしかないものがあるわけです。ここが映像が美しいだけになってしまう監督と、テレンス・マリック、スタンリー・キューブリック両監督とのちがいだと思います。
ただ、感性的になってしまうので、合わないひとにはまったくだめな映画で、映像は美しいけれど、つまらない、というふうになってしまいますね。
それから、ポカホンタス役のクオリアンカ・キルヒャーが陽気に笑いながら子どものように無邪気にうごきまわるところがすごくかわいくて魅力ありました。こっちもつられて笑顔になります。



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