大日本天狗党絵詞 1
現代の天狗は街角でひっそりと暮らし、ゴミをあさって食事にありつくか、コンビニのバイトをして期限切れのお弁当にありつくか、みじめなものでした。主人公のシノブは小学校のときに、いま師匠と呼ぶメガネの中年男性(アニメのうる星やつらにでてくるメガネが大人になったような)についていった成り立ての(15年)の天狗。ある日、自分の弟と、師匠が身代わりに置いていった"どろ人形"の自分に会ってしまう。
絵の特徴は、筆だけで書いたような古い昭和のカルトマンガ風の絵柄と、大胆なアングルを連続で使用しての大きなうごきです。大仕掛けで場面が一気に展開していく舞台のようです。
会話にみられる特徴は、したいこともなく漠然と生きているシノブの、なにかものがつかめないでいて、それが葛藤になり憂鬱になる青年期っぽいぼんやりした曲線のセリフと、断言型の青少年の主張っぽい師匠の直線のセリフが交錯します。
ストーリーは、やがて、親のいないシノブの弟と"どろ人形"のしのぶを援助している"おじ"が登場。この"おじ"があぶないことにたいそう"しのぶ"を気に入っていて、さらに天狗に特別な力を発揮する"眼"を持っていることがわかります。この"おじ"と現代の天狗たちがともに、伝説上の大天狗"Z氏"をめぐって攻防を展開していきます。
幻想文学の空気とおなじものがあって好きなマンガです。



コメントする