狂乱家族日記 四さつめ
今回は、最強の生物兵器として開発された雹霞(ひょうか)のストーリー(現在と過去)を軸に、優歌の実のお姉さんで後から狂乱家族に加わった千花(ちか)の現在と、シリーズ全体の起承転結の「転」となる展開をも含んでいます。
雹霞は、ぱちんこ屋という名まえのパン屋さんの女の子が気になりだします。家族のみんなは、それは恋だといって勝手にさわぎだしますが、雹霞はその女の子に近づくと軽い頭痛を感じます。なにか忘れている過去と関係があるようです。それは冒頭の雹霞の日記でわかります。このまま最悪の日がくるのをただ待つだけなのでしょうか?(そんなの凶華さんがゆるさないはずだ!)
雹霞と関係する、ぱちんこ屋の娘さんとよばれるこの女の子も、いなくなったりして、バラバラになった家族にたいして深い悲しみを抱いています。ふだんは関西弁をのんびりと話す、ちょっと照れ屋でおとぼけで、いいキャラクターの女の子なんだけど、暗い影を隠して毎日がんばって生きています。その悲しみの描写があいかわらずうまくて心にしみるのです。
ドタバタっぷりもあいかわらず。冗談に軽快にながれていく文章はさらに強力に。キャラは立っており、いずれも自己主張が強く、油断なりません。
それから、この街はなにか変だ、と多くの登場人物が気づき、見えないところで事件が起こっているようなのですがずっと表にはでてきません。これがすごく不安で、模型の街にひとりぽつんと置かれてしまった気分になりました。うー、はやく抜けだしたいー、と先を読み進めていました。こういう引っ張りもあるんですね。昔のウルトラQがこんな感じを持っていたんでしょうか。



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