ラッキーナンバー7
ルーシー・リューって苦手だったんです。
あの顔つきの女性は日本人にもけっこういます。わたしのまわりにもいました。これまで3人ほど出会っています。……苦手でした。もはやあのタイプの女性を見かけるだけで「逃げて〜逃げて〜(志村〜うしろ〜)」身体の奥底からサイレンが鳴り響くようになりました。
でも、この映画にでてくるルーシー・リューを見て、印象が変わりました。好奇心の塊で、ユーモアにあふれ、セクシーで、背がちっちゃくって、ああ、とってもかわいらしいんです。
「ラッキーナンバー7」は、ふしぎな情景から始まります。まだひと気がほとんどない夜が明けたばかりの早朝のエアポート。青年がひとりベンチに腰かけて時間待ちをしていると横にいつの間にか車いすの男がいて、謎めくことをいいます。そして、ある家族の悲劇のエピソードを語りはじめます。それは、競馬のいかさまにまつわる破滅のストーリー。これから、その復讐の物語がはじまるのだな、とわかるのですが、このあと場面ががらっとかわり、べつの青年が人まちがいされてギャングの手下につれていかれるエピソードへとつながっていきます。
むう、状況がわからない……。しかし、だんだんとパズルのピースがひとつずつ明らかになっていきます。
映画の途中のあるところで、ぴしっとピースがかみ合って全体像がみえてしまうので、宣伝通りに「驚きのラスト」「予測不可能な結末」「大どんでん返し」とはいかなくなりますが、この映画はでも、"謎"が途中で読まれてしまっても大丈夫なように作られているのだと思います。謎がわかるそのあたりから、またちょっと不思議なシーンが挿入されて、もうひとつ隠されたストーリーが仕込まれていくからです。読まれることを前提にしてなければこの構成にはならないでしょう。
ミステリーは謎が明らかになってから、もうひとつの勝負があるのだと私は思います。
ルーシー・リューは、復讐者の内面を表現することになる重要な役柄を演じています。彼女とどう接しているかで、復讐者のその非情さと温かさを知ることができます。とてもいい役です。明るく楽しげな振る舞いにほんとうに救いを感じます。彼女が真実のラッキーナンバー7なんでしょうね。



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