ハンニバル・ライジング
人の命に重きを置かない冷酷な殺人者であり、その肉をくらう食人鬼、そして、心の奥に隠しておいた他人の秘密をさぐりだすのを楽しみとする精神科医。作家トマス・ハリスが産みだした想像上の怪人、ハンニバル・レクター。彼の子ども時代に焦点をあてて、モンスターが誕生の瞬間を描いたのが、この映画「ハンニバル・ライジング」です。
宣伝文句には「すべての謎を解く鍵は日本にある」なんてことが書かれていますが、映画にでてくる日本は、日本人には"はぁ?"と思うようなことばかりで、ぜんぶ西洋人の日本趣味なんですね。戦国武将が討ち取った敵の首を切り落として持ち帰ることに興味を持ったり、日本刀をつかってひとを殺したりするのですが、謎の鍵は正直いってここにはありませんでした。また、ハンニバルに日本趣味を教える叔母が日本人なのですが、これを日本人ではなく日本かぶれの西洋人(フランス人)にしたほうが自然ではなかったかと思います。
前作「ハンニバル」が映画、原作の小説ともにおもしろくなかったので、今回はダメもとで観たのですが、ハンニバル・レクターのシリーズだと思わなければ、まあまあおもしろい映画です。「羊たちの沈黙」の心理的なかけひきがまったくなくなってしまいました。





