2007年4月17日

サンシャイン 2057

 うひょー、ひさしぶりのまじめ系SF映画の登場です。

 太陽が病気か寿命かで光が弱くなり地球が冷えてきてしまったので、太陽の中心に核爆弾を打ち込んで活性化させよう(太陽の中に小さな太陽を作ろう)という計画が発動。傘で横なぐりの雨をよけるようにキラキラで光を反射する傘型の宇宙船で太陽の間近へと出発する宇宙船イカロス2号。

 序盤は、滅びのだるい虚無感につつまれています。この感覚、自分は好きなんですよね。卒業式にもこんな感覚があります。

 じつはイカロス1号という宇宙船が数年前にこの計画を実行しているのだが、太陽のすぐ近くで消息を絶ち、行方不明になっています。不吉な暗示になっています。

 この宇宙船のドクターと艦長(なんと真田広之さんですよ!)が太陽を直視して光をあびることに執着していてます。船の中ではシールドを濃くして光が数パーセントしか入らなくしている(しかし充分にまぶしい)展望室でその姿を見つめているわけですが、100パーセントの、本当の太陽の光をあびたい、本当の太陽を見たい、という危険な欲求にとりつかれています。
 このある種の宗教的な感覚も、映画にいい雰囲気をつくりあげています。

 後半は事態は急展開、サスペンス色が増します。ストーリーの流れが急加速するのにあわせて、宗教的な官能も一挙に強くなっていって、この二極で終末になだれ込んでいきます。

 いやー、この雰囲気、官能とストーリーのバランス。とても好きです。

 余談ですが、SF考証としては、宇宙船の中の重力の問題が完全にいいかげんでした。「スター・ウォーズ」や「エイリアン」みたいな映画だと、船内の重力のことなんてぜんぜん気にもとめないんですが、この映画だと気になりました。宇宙服なしで船外にだされる場面は、かなり以前は、真空中になげだされると身体がふくれあがって目玉が飛びでて最後には爆発するようなことがいわれていましたが、現在では数十秒は問題なく耐えられる、というふうになってきています。(NASA関係の本を多く翻訳してきている野田昌宏さんの本に書いてありました。どの本だか忘れてしまったので後日詳細を付けたしておきます)。この映画では平気でしたね。少しの間だけですが。

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