2008年9月21日

Amazon.co.jp: 叫 プレミアム・エディション: 黒沢清, 役所広司: DVD 河口付近の埋め立て地で女の顔を水たまりにつけて溺死させるシーンから始まります。犯人は役所広司が演じています。つぎの場面で、役所広司は刑事になっています。自分が殺したはずの事件の現場に来ています。自分が殺したなんてまったく知らず、女にも見覚えがないようです。女の死体から少し離れたところの水たまりにボタンが落ちていて、それには何かひっかかります。拾いあげて、ドキッとします。......これはもしかすると、自分の持っている上着のボタンなのかもしれない。――

 黒沢清映画としてはストーリーもちゃんとあって、わかりやすい作品になっています。そのぶん、ちょっとまとまりすぎていてものたりない気分にもなります。

 恐がりのひとはこれでも驚くでしょうが、怖い映画ではありません。幽霊を見た話など怖い話のあの不思議さを味わう映画です。(その点からいうと、DVDのジャケットは怖すぎます)。

 主人公を追う形でお話は語られていきますが、映画の構造は「幽霊側の論理」でつくられているため、不思議ぃ~なのです。

 幽霊役には葉月里緒奈。まあ、葉月里緒奈だったらこんなことやりかねないよな、と、つい思ってしまいます(が、もちろんそれはマスコミがつくりあげたイメージ)。

"叫"
監督: 黒沢清
出演: 役所広司、小西真奈美、伊原剛志、葉月里緒奈 ほか
4935円
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2008年9月20日

リベリオン -反逆者-

Amazon.co.jp: リベリオン -反逆者-: カート・ウィマー, クリスチャン・ベール, エミリー・ワトソン, テイ・ディッグス, ショーン・ビーン, ヤン・デ・ボン: DVD 舞台は第三次世界大戦後の世界。生きのこった人々は、「感情」が争いを生むのではないかと考え、感情の管理を始めていた。薬物によって感情をつかさどる脳のはたらきを抑制し、人の心をうごかす芸術などはすべて破棄していった。そうしてついに平和な世界が訪れたように見えたが、この世界でも反逆者は存在した。主人公ジョン・プレストンは反逆者を撲滅する捜査官クラリック(Cleric)である。――

 物語のテーマは「管理社会への反逆」。そこに新しい視点があったり、刺激あることをやっているわけではないので、ざんねんながらストーリーのつまらない映画の部類に入ります。強いてあげれば、主人公が選ばなければいけない選択肢が、"戦争はなくなるけど管理社会"と"戦争はあるけど自由な世界"のどちらかいうところに若干の刺激があって、いいかなと思います。

 とはいうものの、この映画には大きな見どころがあるんです。それはガン=カタよばれるアクションで、銃を構えた大勢の敵をたったひとりで瞬く間に倒す驚異の戦闘シーンが見られます。

 至近距離の敵にはカンフーのように腕をつきだして相手の銃をそらし、自分の銃をつきつけて撃ちます。ある程度離れた敵には舞うようにうごいて華麗に銃弾を撃ち込んでいきます。

 ガン=カタの理屈は、人間の動きにはパターンがあり(骨と筋肉によって限定される)、それを学べば、相手の動きはすべて読めるようになり、自分の動きには無駄がなくなり、しまいには、相手の攻撃をすべてよけて、こちらの攻撃を当てられるようになる、というものです。

 マンガなどでも真似されているそうなので、このアクションをガン=カタと知らずに知っているひとがいるかもしれません。

 同監督が後に作る『ウルトラヴァイオレット』にガン=カタが再登場しますが、ある程度距離を置いて敵に囲まれるシチュエーションばかりで変化に乏しいのが残念でした。『リベリオン』ではシチュエーションや動きにもいろいろな変化をつけたパターンが試されていて楽しかったので、ガン=カタをさらに発展させていったガン=カタ中心の作品を期待しているのですが、監督さんとしてはそれはあんまり楽しいことじゃないんだろうなという気がしています。"情緒"とか"情感"が好きなんだろうなと思います。

"リベリオン -反逆者-"
監督: カート・ウィマー
出演: クリスチャン・ベール、ショーン・ビーン、デヴィッド・ヘミングス ほか
3416円
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