アメリカン・デス・トリップ

アンダーワールドUSA3部作の2。
ケネディ暗殺の後始末からストーリーは始まります。その後は前作でつぶされたキューバ侵攻作戦を再実行するための資金稼ぎとしてベトナムでヘロインを生成、軍の輸送機で密輸する計画を実行。そして、余計なことをし始めたロバート・ケネディとキング牧師へ謀略をめぐらす。
大きな歴史的事件が軸となってそれに沿う形で物語が進行するため、ページ数が多く、主要人物が3人いて、それぞれにエピソードがたくさんあるにもかかわらず、全体的にシンプルな物語であるかのような印象を受けます。
うまく立ち回っているが、だからといってかならずしもうまくいっているとはいえず、それを自覚していて弱ってきている登場人物というのは意外とエルロイ作品にはなかった要素かもしれません。だいたい弱い人物は死んでしまうか描写からはずれてしまうので、こうもよたよたしたようすを長々とみせているのはめずらしいことです。
ところで、この本のハードカバー版が「このミステリーがすごい! 2002年」の第2位になっていたそうなのですが、それって大丈夫なんでしょうか。これは犯罪小説ではありますが、推理小説という意味でのミステリーではありません。そんなに不作なんでしょうか、ミステリーって‥‥・。



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