フロスト日和
フロスト警部はちょっとさえないおじさん。あたらしい部下にも、(ちぇっなんでおれがこんなやつの下にぃ)、と思われているくらい。書類なんてめんどくさくって、ついつい後まわしで、それで上司に怒られるのもたびたび。いざ事件発生となれば冴えわたる……かと思いきや、調査はおざなり、勘と運がたよりで、ちょっとまちがえたら人がいいだけのぼんくら刑事になっちまう。
めでたく退職となる刑事の送別パーティの夜、フロストは夜勤だったが、パーティに忍びこむつもりでいた。しかし、たてつづけに事件が起こる。まずは公衆便所でころされた浮浪者、つぎにはひき逃げ、行方不明の娘、連続犯による婦女暴行。パーティどころのさわぎではなかった。
たてつづけに複数の事件がおこって、それを警察が追ってゆくタイプの小説を、モジュール型警察小説とよぶのだそうです。まえに、モジュール型、というのはきいたことがあって、なんのことなんだろうとずっと思っていましたが、やっとわかりました。
こういうフロストのストーリーですが、読者側はしっかりと推理を堪能できる作りになっています。
読んでみるとわかりますが、フロスト警部も、そんなダメ刑事ではないし、芯がしっかりしているものあって好感がもて、活躍を読んでいくのがまず楽しい。ホームズがいなくて、ワトスンが活躍している感じ。




