外交べたじゃな〜い(幕末外交と開国)
幕末、とつぜん黒い船が江戸の海にあらわれた。たくさんの大砲をそなえた巨大な船であった。それはアメリカの蒸気船で、幕府に開国を迫りにきたのだった。幕府はアメリカの圧倒的な軍事力におそれおなし開国を承諾した。
……と、されておりますが、実際はどうだったのかを日米両方にのこる資料をもとに日米和親条約を検証してみたのが、この本です。
日本は外交が昔からへただとよくききますが、そういうひとtに具体的にはどれがへたなのかきいてみると、幕末の外交がまっさきにあがってきます。
しかし、この本のあとがきによると、幕府の外交を悪くいわれるのは、明治政府のせいであるらしい。前の政権を悪くいって、自分たちを正当化するという手ですね。実際には悪くない。不当な評価であるというのがこの本の結論です。
当時のアメリカの状況、全権を委任された司令官ペリーのおかれた立場、日本の状況、そして世界情勢など、歴史の教科書でも歴史物のテレビ番組でもほとんどふれられてこなかったことがわかって、かなりたのしく読めます。
交渉のやりとりも、かなりくわしく資料がのこっていたようで、くわしく再現されています。
外交べたどころか、インド・インドシナはすでに西欧の植民地、中国は攻められて賠償金を払い、領土(香港)をあけわたすといった状況で、交渉でかなりの対等性を築いたのは、当時のアジアとしては画期的です。
失敗は、その後の内政なのでしょう。攘夷派と開国派が争う、内乱へと発展していきました。





