ピーターパン・エンドロール
周りとの違和感が大きくなり、すべてに現実味を感じなくなり、いま本当に生きているのかさえわからなくなる。——子どもと大人のはざま年ごろの女の子のストーリーです。
"本の中で語られるピーターパンの本当の話"ってどこからでてきたものなのでしょう。
《ウェンディは精神的に成長し、大人になってしまう》 《すると、恐ろしいことにピーターパンの態度が豹変し、ウェンディを殺すために追いかけてくるの。》
《ネバーランドに子供しかいないのは、大人になったやつから順番にピーターパンが》《チクタクワニの餌にしちゃってたから》
ネットで原作の翻訳が読めるのでざっと眼をとおしてみましたがそういう記述はなさそうです。→こちらとこちら
ピーターパンについてはこれだけではなくて、じつはこの物語は、虚構(ファンタジー)ではなくて現実(ノンフィクション)なのだといいます。大人になりたくなかったウェンディが、近所のピーターパンという少年とつくった、ごっこ遊びのお話。ウェンディは夢中になっているピーターパンをみて、醒めてしまうわけです。そして、子どもの遊びをやめてしまう。まだ遊んでいたいピーターパンはしつこくウェンディを追いまわす、と。そういうお話だというのです。
このピーターパンについての話と似たかたちで、この「ピーターパン・エンドロール」も物語が進んでいきます。
ピーターパンのどの物語も結末は苦いように、この物語の結末も苦いのですが、ひとつ突きぬけて、すがすがしさがあります。ちょっといびつですけれど、よい青春小説です。




