2005年11月27日

ALWAYS 三丁目の夕日

自分が観にいっている映画館はシネコンよばれるタイプで、大小合わせて8つの上映室があり、複数の映画がかかっています。新しい映画が入ってくると、人気のない映画から消えていきます。映画館も商売しなきゃやっていけないからしょうがないことです。この日は、ハリポタ新作の初日(先週、先行上映していたので二週目ですが)、スクリーンはほとんどハリポタに割かれ、しかもどこも満席。あんまり隅の席はいやなのでほかの映画を選ぶのですが、今回は一度観たものばかり、観ていないのは「ALWAYS 三丁目の夕日」と「大停電の夜に」と「同じ月を見ている」。予告編の記憶をもとにするとどれもなんだか苦手なタイプの映画。
チケット売り場にならびながらぎりぎりまで迷いましたが、あ、そういえば、GROOVE LINEの秀島さんが日記で「ALWAYS 三丁目の夕日」をみて泣いたって書いていたっていうのを思いだして、「ALWAYS 三丁目の夕日」に決定。だまされたと思って観ることにしました。

戦後復興期の東京が舞台になります。青森から集団就職で上京してきた女の子、星野六子(堀北真希)。大きい自動車会社に入るもんだとばかりおもっていたら、ついた先は町の小さな修理工場で、ちょっとがっかり。その修理工場、鈴木オートの社長(堤真一)はめちゃくちゃ短気、直情単純だけれども根はすごくいい。その奥さんは薬師丸ひろ子さんが演じています。すごくいい感じ。子供には、小清水一輝。子役は重要です。鈴木オートのはす向かいには駄菓子屋があって三流児童誌に子供向けの小説を書きながら本格的な作家デビューをめざす茶川竜之介(吉岡秀隆)が住んでいる。彼は、近所にあたらしくできた飲み屋の女主人、石崎ヒロミ(小雪)の色香にまどわされ、酔ったいきおいで、ヒロミがあずかっている男の子(須賀健太)をかわりに世話することになります。

出だしはこんなかんじ。
登場人物たちのやりとりがおもしろい。笑えます。笑いのあるドラマでつなげながら、泣かすところでは泣かします。けなげさ、今はむりだというあきらめの悲しみ。笑いと泣きを映画の流れのなかに盛りこんでいくうまさ、その呼吸は、日本映画ならではだと思います。

おすすめです。

2005年11月22日

SAW

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気づいたら、真っ白いタイル張りの部屋に閉じこめられていた。足には鎖がはめられいた。部屋の対面にはおなじように鎖でつながれた男がもうひとりいて、部屋の中央には死体があった。
犯人は死のゲームを仕掛ける。時間までに正解にたどりつけなければ、死が待ち受けている。
奇妙なシチュエーションではじまるスリラーです。

いくつもの謎解きでストーリーは進行していきます。
観客をだますトリックはシンプルです。熟練のマジシャンがおこなうテーブルマジックのように確実をねらってきます。
犯人は、これまでも同様の犯罪をおこなっていてそのエピソードが語られますが、それが同時に目くらましにもなっています。
木を隠すなら森の中、似たようなシチュエーションを「見せ」につかうわけですね。もちろん「見せ」と気づかれないようにしなければいけません。これまでのエピソードの中に仕掛けるのは効果的です。エピソードというのは、ここでいま起きていることを直接説明するとストーリーのテンポが落ちてしまうときにつかわれます。語られたエピソードから現状を予想してもらうわけです。その説明としての予想を、制作者が用意しているラストとはべつの物にしてしまえば、意外なラストができあがります。

この映画は残酷シーンがでてくる異常犯罪物なので、そういうのが苦手でなければおすすめです。よくできています。

"ソウ SAW"
監督 ジェームズ・ワン, 脚本 リー・ワネル
アスミック / 角川エンターテイメント
3990円
Amazonアソシエイト

2005年11月20日

ブラザーズ・グリム

ブラザーズ・グリム」をみてきました。

グリム童話で有名なグリム兄弟を主人公としたファンタジー。
この映画での、グリム兄弟は、ドイツの田舎をめぐって、魔女退治、怪物退治をすると称してお金を稼いでいた。当時のドイツはほとんどがナポレオン率いるフランスの支配下にあった。グリム兄弟は詐欺師としてその地方の指揮官につかまってしまうが、彼の支配地にある村で起こっている少女の誘拐事件を解決すれば罪をゆるすといわれ、捜査にのりだした。

おもしろいエンターテイメント作品にしあがっています。
ファンタジーRPGが好きなら非常に楽しめる映画です。

復活をたくらむ悪い女王には、モニカ・ベルッチ。マトリックスのシリーズ2作目で、主人公ネオにキスをせがんだあのあやしいあやしい女のひとです。クレオパトラ役もしたことがありますが、女王がすごく似合います。今回もその魅力爆発です。

2005年11月13日

イン・ハー・シューズ

イン・ハー・シューズ」をみてきました。おもしろかったー。

マギー(キャメロン・ディアス)は根はまじめそうなんだけど仕事は長続きせずその日暮らし、さいわい男には不自由しないので好きなことをやって遊びくらしている。マギーの姉ローズ(トニ・コレット)はしっかりしていていまは弁護士をしている。容姿にはコンプレックスをいだいていて、靴の衝動買いやロマンス小説を読んだりして、恋したい気持ちをまぎらわしている。
マギーは、父の後妻を起こらせてしまい、実家を追いだされ、ローズの家にころがりこむ。
マギーはそこでこれまでで最大の失敗をおかしてしまう。

マギーのストーリー、お姉ちゃんのローズのストーリー、亡くなった母親をめぐるおばあちゃんとお父さんのストーリーと脇道もしっかりと追いかけられており、充実した展開があります。
笑えるし、泣けるし、無理やり感動させようとするんじゃなくて、さりげなく大事なことをおさえていく演出のうまさがあります。
今年見た中でのおすすめに入ります。

原作の小説は、かなりの支持をえた作品のようですが、原作を読んだひとはこの映画はどうだったんだろう?

それから、「ワサビ」って言葉が英語に定着したって記事を読んでいたので、お寿司やさんのシーンがすごくおもしろかった。新築の居酒屋みたいなつくりで、カウンターはありませんでした。メニューを見てたのむ。「ワサビいれるとおいしいよ」って、小皿に溶いてあげるんですね。寿司にはついてないってことですね。そういえば、いまはアメリカでも、スーパーでパック入りの寿司が売られているそうです。ふつうに見る、ってラジオでいってました。

2005年11月 6日

コープス・ブライド

ティム・バートンのコープス・ブライド」をみてきました。

結婚式の誓いの儀式がうまくできずビクターは外で練習。地面からつきだしていた木の根に指輪をはめると、それは木の根ではなく地面からつきだしていた手の骨だった。骨のあるじはエミリーという若い女で、かつて駆け落ちしようとしたときに何者かに殺され、それ以来ずっと、永遠の愛を待ちつづけていたのだった。

おなじ監督のクレイ(パペット)アニメ「ナイトメアビフォークリスマス」よりも、うごきはよく、カメラアングルも自由に大胆になっていました。
コープス・ブライド、エミリーと、ビクターがいっしょにピアノをひく場面、始終、怒った表情をみせながらのエミリーのすねたしぐさのかわいいこと。

ストーリーも、「ナイトメア…」は、ちょっとたいくつなところがありましたが(アメリカ人はでもああいうのがいいらしいよ)、コンパクトにおさまっていてよかったです。

死者たちは、おもしろく、ちょっと残酷なあの小さな楽しみも感じられるし、怖くないオバケとして魅力的でした。

悲しいのは死体の花嫁エミリー。彼女の願いがかなってしまったら、ビクターはとり殺されてしまうことになるのだし、セリフにもあるけれど、ビクターが結婚するはずだった女性ビクトリアの愛をうばうことになってしまうから、それはハッピーエンドではない。死者の物語は悲しく終わるしかない。そういうのをやらせたらティム・バートンは名手です。いいですよー。

2005年11月 3日

マシニスト

B000A2I7L2.01._OU09_PE20_SCMZZZZZZZ_.jpg死体を捨てにいく場面から始まります。そして奇妙なできごとが彼のまわりで起こることになります。

ひとを殺したことで心がむしばまれていきます。すべては彼の幻想であることが匂わされつつ物語は進んでいきます。彼はなにをしたのか? 微妙なずれで結末を隠しています。

それだけのことなので、もっと短くてもいいかな、と思いました。被害妄想の狂人を延々見つづけるのは憂鬱です。

映像はとてもうつくしく、印象的です。また、実際に激痩せしたクリスチャン・ベールには、結末にもともとのすがたが見られるのですが、びっくりさせられます。

同監督の「セッション9」がおもしろければ、この映画もおすすめできます。あれがものたりなく感じるひとはこの映画もものたりないでしょう。

"マシニスト"
監督: ブラッド・アンダーソン 出演:クリスチャン・ベール ほか
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