2005年12月31日

ディック&ジェーン

ディック&ジェーン 復讐は最高!」をみてきました。

ディック(ジム・キャリー)は広報本部長に出世がきまり家族とともによろこんだが、初仕事になるテレビのエコノミー番組のインタビューで会社の不正が暴露され、会社は倒産、失業する。あたらしい仕事はみつからず、ついには強盗を決意する。

笑って、ちょっと涙する良質のコメディ。
奥さんのジェーン(ティア・レオーニ)が、けなげでいいですね。だんなへの愛情が感じられます。どうせ強盗なんてできないでしょ、って、いっしょにくっついていく場面がすごくいい。でも、けっきょくいっしょに強盗するようになっちゃんですけどね。
おなかいっぱいにはならないのですが、ほんといい作品でした。

今年はこの映画で終わりです。


余談ですが、帰りにショッピングセンターの食品売り場へいったら、中国のひとなのかな、女の人が何人か、ちょいとレトロで上品そうな黒いコートをそろいで着ていて、それがかっこよかった。スカートむきに裾が広いんです。髪はストイックに、きゅいっとひとつにまとめてあって、それをかんがえると、学生さんなのかな。日本の学生さんもラフでいいんだけど、ああいうのも捨てがたい、と思いました。

2005年12月24日

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

ハリー・ポッターと炎のゴブレット」をみてきました。

序盤のストーリー展開がちょっとおおざっぱですね。原作にあるエピソードをダイジェストにしたのでしょうか。この序盤のエピソードはなくしてしまったほうがすっきりしたと思います。終盤につながる伏線が張ってあるためにばっさりいけなかったんだと思いますが、ある魔法のアイテムを一度つかっておくだけなので、もっとなんとかなったと思います。

それをのぞけばけっこうおもしろい映画でした。ちいさな笑いでなごませ、趣向の異なった"見せる"場面で話をつなげつつ、謎を掲示、ラストはシリアスに大盛りあがりさせる。お話の作り方がうまいですね。

2005年12月18日

キング・コング

キング・コング」をみてきました。

キング・コングがでてくるまでの場面にちょっと問題がありまして、登場人物がアップになりしばらくそのままのカットが多いんです。目には見えないものをみているようにこちらをみつめます。おもわせぶりなんですが、べつになにがあるわけでもない。よくわからない演出です。
それから問題だと思ったのは、登場人物たちがリスクの高いことをするときの動機づけが弱いこと。これは恋愛についてもおなじで、あっさり好きになってつきあっている。これがキング・コングとヒロインの関係を描くとなるとうまくなるんですよね。それがこの物語の核だから当然といえば当然なんですが、ほかのところもしっかりつくってほしかったと思います。

キング・コングの島の探検の場面の映像はすごい。複数の要素がごちゃごちゃいりまじってうごくアクションシーンをたくみにつくりあげています。CGで自由につくれるようになったとはいえ、これだけ動きまわらせるのはすごい。みごたえあります。

2005年12月12日

SAYURI

SAYURI」をみてきました。

ハリウッドが送る日本を舞台とした芸者ストーリーということで、へんなせりふ・しぐさはないか、衣装がどうだ、建物はどうだ、へんな漢字の看板や掛け軸があったりしないかなど、日本をどう表現しているかは、たしかにつっこみどころなのですが、監督が「ファンタジーとしてつくった」と、逃げのせりふなのかそれとも、一生懸命やってもやはり粗はできてしまうのだから自由な発想でやっちゃえという開きなおりなのかわからないけれど、そういわれてしまうとつっこみをいれられなくなります(いれるのは無粋というもの)。ならば、そのファンタジーとして、異世界ができあがっているかどうかが問われます。

冒頭は、のちにサユリと名のることになる千代という少女が姉と一緒に売られてしまう場面からはじまります。これが不気味で、不穏な空気が漂っていて、ここでもう映画にのめりこんでしまいました。
風景は日本ではないんです。日本人がイメージする中国の町並みでしょう。でも、しっかりつくりこんであって世界が成り立っています。美しい映像に圧倒されます。

ストーリーはふたつのながれがあって、ひとつは、芸者世界の権力争い。他人の人気ががまんできない。妬みから激しい争いとなります。千代(大後寿々花)もおなじ置屋の芸者初桃(コン・リー)にのせられ、花街一の芸者豆葉(ミシェル・ヨー)の着物を汚し、大きな借金をこしらえ、芸者の道をとざされ、下働きにさせられてしまいます。度重なる自分の不運をなげいて涙をながす千代に声をかけ力づけてくれたのが会長とよばれている男(渡辺謙)。この会長に恋心をいだき、彼の暮らしていて華やかな場所にいきたいと誓うようになります。この恋の行方がふたつめのストーリーです。

恋はぜんぜんみのらなくて、芸者の方も、戦争に突入してやっていけなくなります。恋に生きたら芸者はやっていけないという先輩たちの言葉が身にしみて、そしてとどめをさされるような形をむかえ、ラストはハッピーエンドをむかえますが(つらい道筋の恋愛映画の鉄則なのでネタバレじゃありませんよ)、わたしはそこで興ざめしてしまいました。なーんだって感じで。劇中の人物、延さん(役所広司)が拗ねたときの心情がこんなものでしょうか。(すいません。壁が厚くていつもご迷惑おかけしています)。でも、そのあとにながされる映像に心をうたれました。それでハッピーエンドでよかったなーとほんとうに思って、涙がでてきました。このラストのうまさは必見です。思い出すとまたじーんと感動がよみがえります。

2005年12月 4日

Mr.&Mrs.スミス

Mr.&Mrs.スミス」をみてきました。

結婚六年目の夫婦どちらにも秘密があって、それはふたりがたがいにべつの組織に属している暗殺者であること。ずっとばれずにすごしてきましたが、ある日、ふたりはおなじターゲットを狙うことになったのがきっかけでたがいの正体を知ります。

夫婦問題のコメディを軸にお話が進んでいくアクション映画です。映画としてはB級に入ると思うけど、アンジーとブラピ、話題のコンビなのでAクラス扱いで公開されています。

悪くはないんだけど、セット感が強かったり、安全な場所でのカーアクションがみえみえだったり、リアリティを感じさせようとする工夫があまり凝らされていません。テレビドラマのアクションシーンのようでした。ストーリーも無難なところに落ちついています。

でも、軽く楽しむにはいい映画です。観賞リストの2番手候補にはぜひ入れてください。

うまいなと思ったのは、deus ex machina(ご都合主義)の印象をまぎらすためにワンクッションいれているるところ。登場人物が「ああ、失敗しちゃった」ってことが、じつはそのあとで窮地を脱する手だてになっていたっていう場面があります。これがそのまま、これでやっつけちゃえ、だったら、つごうよすぎになるんですが、うまくかわしています。プロの仕事だねーと感心しました。