はじめに
とのことで、前代「TourBox Neo」の後継機として、無線対応を筆頭にパワーアップして登場したのが TourBox Elite です。
一般販売価格は¥32,980
2022/4/30まではクラウドファンディングにて、早割として30%程度プライスダウンされたものを購入できるようです。
CAMPFIRE / TourBox Elite:クリエイターの究極Bluetoothコントローラー (https://camp-fire.jp/projects/view/547861)
価格からして分かるように、左手デバイスとしてはトップクラスに高価で、ハイエンドな製品と言えそうです。
それでは早速、筆者が使用して気づいた強み・弱みを順番にまとめていきたいと思います!
強:連続的な操作がしやすい
TourBox Elite の最大の特徴はなんといってもこいつらでしょう。
連続的な操作をスムーズかつ直感的に行うことができる、「回転式のボタン」です。
ツールの変更といった「単一の操作を1回入力」することではなく、「連続して入力し調整する操作」のことです。
絵描きでいえば、ブラシサイズの調整、不透明度の調整、キャンバスの縮小回転などです。
TourBox Elite には3つも搭載されているのです。
もっとも回転式ボタンが多い左手デバイスと思われます。
絵描きでは、描き方にもよりますが、ブラシサイズの調整のためにいちばん便利に使えるのではないでしょうか。
人によっては必須レベルで超便利にもなります。
他にも、上で挙げたような「ブラシ不透明度の調整」や、「流量の調整」に使えそうです。
筆者が愛用する左手デバイスにもホイールが搭載されています。
そのため僕にとっては回転式の操作について目新しさはありませんでしたが、 TourBox Elite も遜色なく連続的な操作をスムーズに行うことができ、とても良い感じでした。
ホイールが1つしか搭載されていないタルタロスに比べ、2つも多く搭載されているわけなので、当然その分ショートカットの選択肢が増えて良かったです。
強:ドライバが使いやすい
筆者が TourBox Elite をさわってみて、「想像を超えてきた…!」といちばん思ったやつはこれです。
ドライバというのは、 TourBox Elite にショートカットを登録したり、いろんな設定をくわえたりするソフトウェアのことです。
安いデバイスだとドライバーが使いにくい・自由度が低いというのが傾向としてあると思うのですが、さすが TourBox Elite 、ハイエンド製品なだけあって、ドライバーのクオリティが高かったです。
かゆいところに手が届くどころか、全身をもみほぐしてくれました。
良かったと思うところを少し例に挙げたいと思います。
「このボタンにショートカットを登録したい」と思ったら、ドライバーをひらいた状態でそのボタンを押せば該当箇所にジャンプしてくれます。
「ダイヤル操作を逆にしたい」と思ったら、逆にするボタンを押せば一瞬で入れ替えられます。
「ダイヤル操作の間隔を調整したい」と思ったら、なんとできます。
間隔を短くして「カカカカカ」と入力することもできますし、長くして「カッカッカッカッ」ともできます。伝われ…!
どのくらい動かしたら「カッ」になるかを調整できるということです。
「ダイヤル操作のフィードバック(振動)の強さを調整したい」と思ったら、これもなんとできます。
「カッ」とならないように振動なしにもできますし、ありなら強さを2段階調整できます。
と、そんな感じで、ひとつひとつ見ていくと細かいことではあるのですが、そんなところに配慮が行き届いている良いドライバーでした。
強:重くて安定感がある
シンプルですが、重要なことだと思います。
しっかりすべり止めのゴムもついていて、重めで、良い安定感です。
でも裏を返せば、持ち運びには重いというデメリットにもなりえます。
持ち運びを頻繁にしたいという方は、あらかじめ重量を確認しておくことをおすすめします。
強:Bluetooth対応
TourBox Eliteの、次世代機としての最大の進化、無線対応です。
不変の原理として、「デスクにはびこるケーブルは少なければ少ないほどいい(個人差有り)」というものがあります。
それに沿って考えると「Bluetooth対応はあればあるほどいい(個人差有り)」ということになります。
つまり良かったです。
筆者のPCはBluetooth対応していなかったので、こちらのレシーバーを買って接続しました。
問題なく接続でき、使用においても遅延はまったく気になりませんでした。
ただし、たまに接続が切れてしまうという問題がありました。
詳しくは後述します。
強:ボタンを覚えやすい
ボタンの形状がさまざまなので、均一な形をしているキーボードよりも感覚的に覚えやすいです。
特にキーボード操作にそこまで慣れてないという方は、こういう形の方がとっつきやすいはずです。
それでも最初は、「えーとどれだっけ」ってなりますが、そのどれだっけ期間の脱却は早く済むかなと思います。
それではつづいて弱みをまとめていきます。
弱:ボタンが少ない
TourBox Elite の弱みはこれに終始すると思いました。
「このボタンを押しながらこのボタン」といった、ボタンの組み合わせを使えば、登録できるショートカットの数としては少なくありません。
しかしやはり重視したいのは、「このボタンを押すだけでOK」という、単一入力の数です。
なぜかというと、単一入力の方が「覚えやすく」「押しやすい」からです。
たまにしか使わない操作なら組み合わせ入力で問題ないのですが、頻繁に使う操作の場合は、いちいち組み合わせを入力するよりも、単一のボタンを押す方がはるかに楽です。
組み合わせ入力を避けるためにこういったデバイスを使う、という面も大きいです。
というところで、 TourBox Elite のボタンの数をカウントしてみましょう。
回転式ボタンは連続操作向きなのでカウントしません。
そしてこれは好みにもよるかと思うのですが、回転式ボタンの押し込み入力は他のと比べて少し固く、ちょっとだけ力が必要なので、一旦これも除外します。
そんなこんなで Razer Tartarus V2 と比べてみるとこんな感じ。
こうしてみると、TourBox Elite のボタン数が少なめなのが見て取れると思います。
どんな機能を頻繁に使うのか、つまり描き方によるのですが、僕の場合は正直足りないなと感じました。
これが僕が感じたいちばん大きな弱みです。
弱:たまに接続が途切れる
筆者の環境(Windows10 + Bluetoothレシーバー)のせいかもしれないのですが、たまに接続が切れるという問題があります。
その日初めて操作した時、その数秒後とかに切れたりするので、外的要因(たとえば電子レンジとか)ではなさそうです。
裏の電源ボタンをカチカチッとやってつけなおすと接続されます。
操作の遅延とかは気にならないのですが、こういった接続問題はゼロではないようです。
有線接続にすれば解決するため、どうしようもない致命的な問題ではないかもしれませんが、そういったことが起きる可能性があるのは念頭に置いておく必要があります。
担当の方に確認したところ、「プロトタイプ機かつβ版であるためそういった不具合が起きる可能性があるが、製品版では改善される予定」とのことでした!
それなら大丈夫と思われます。
もし不安であれば、製品版が発売されてからのレビューを待ってもいいかもしれません。
まとめ
以上が絵描きにおける TourBox Elite の強み・弱みでした。
TourBox Elite の最大の強みはなんといっても「連続的操作に特化していること」かと思います。
絵描きであれば、ブラシサイズや不透明度を頻繁に変えて描くという方におすすめできます。
ただ気になるのはお値段ですね。
ハイエンド製品ということでクオリティは高いものの、同様にお値段も高いので、おいそれと手を出せる金額ではないのも事実です。
ちょっと難しいかもしれませんが、実際に作業しながら、「このタイミングでこのボタンが使えたら良いよな」と、しっかり想定をして検討するのが良いと思います。
CAMPFIRE / TourBox Elite:クリエイターの究極Bluetoothコントローラー (https://camp-fire.jp/projects/view/547861)
以上、そんな感じで TourBox Elite のレビューでした!
最後までお読みいただきありがとうございます。
参考になれば幸いです。
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